創業文久元年 茶の金子園/(連雀町)

(2014年4月24日)





新茶の季節です!

 立春から数えて八十八日目の今頃、年に一度の新茶のシーズンが到来する。この頃摘まれたお茶には、この時期ならではの栄養成分がたっぷり。「初物を頂くと若返る」と言われるように「江戸時代、緑茶は薬でした。新茶のこの季節、急須でゆっくり味わってほしい」と金子園の六代目・大畠則夫さんは話す。
 主力商品は、静岡県掛川市の煎茶(緑茶)。日当たりがよく、茶の成長に適した気候だが、その分、茶葉にカテキン成分が強く苦味があるので、茶葉を蒸す時間を長くし茶葉を細かくする。すると、うまみ成分のテアニンが出やすく、まろやかな甘みが出るという。

一番茶とは

 一番茶とは、一年間の栄養成分をたっぷり含んだ春の新芽を摘み取ったもの。小さい新芽はうまみ成分の密度が濃く、2番、3番となるにつれて、うまみ成分の密度が薄くなる。また、一番茶の中でも熱を加えすぎずに仕上げる「生(なま)新茶」もこの時期ならではの限定商品だ。

おいしいお茶の入れ方

 お茶のうまみが一番感じられるお湯の適温は80度。90度以上のお湯を使うとカテキン(渋み)が多く出るので、甘みが抑えられてしまう。急須に茶葉を入れ、80度のお湯を注いだら30秒~1分待つ。一煎目に4割ほどのうまみが出るから、最後の一滴までしっかりと注ごう。「安いお茶は、テアニンが少な目なんです。少し値が張っても、お茶本来のおいしさを味わってほしいですね」。

「ほうじ茶」を煎る香り

 金子園といえば、店で煎っているほうじ茶が人気だ。「やはりうちで煎った方が香ばしくておいしいですよ」。金子園の建物からほうじ茶の香りがすると、ここを昔から通る高崎人には懐かしい香りではないだろうか。食後の口直しにさっぱりとするほうじ茶もおすすめだ。

店名 お茶の金子園
住所 高崎市連雀町24番地
電話 027-322-3372
営業時間 -
HP -
備考 ★緑茶は、通常100グラム500円~2000円(+税)の物を販売中。一番のおすすめは雪印という100グラム1200円の銘柄。贈答用にもおすすめのベストセラー商品。
★ほうじ茶は100グラム500円(+税)。その他、宇治茶を使ったほうじ茶やくきほうじ茶、玄米ほうじ茶などもある。