土壁の家 4月26日(土)オープン!
BIOSK/中居町
(2014年4月11日)
オーガニック野菜とその加工品などを扱うオーガニック・ファーマーズ・ファクトリー「BIOSK」に、”土とつながる暮らし”をテーマにした「土壁の家」がオープンする。4月26日(土)のオープンイベント当日は、かまどご飯と汁物などが振る舞われる他、上野村の木工作家や栃木県の革靴作家などの出店が予定されている。
「もっと気楽にオーガニック!」をコンセプトに掲げ、2011年6月にスタートしたBIOSKの新たな挑戦が始まろうとしている。
ドイツでの修業
オーナーの櫻井正喜さん(35歳)ご夫婦は、2008年、有機農業を学ぶためドイツに渡った。毎週教会前で開かれるオーガニックマルシェや、オーガニック商品で埋め尽くされたスーパーなど、ドイツはまさに、気軽に有機野菜を手に入れることができる”オーガニック先進国”だった。また一方で有機農業を学ぶ過程で、それぞれの土地に適した栽培法があるという認識を深めた正喜さんは、日本には無肥料・自然栽培が適しているという考えに至り、帰国を決心。 埼玉の自然栽培農家で、一年間の研修生生活を送った後、老後生活を楽しんでいた両親を説得し、皆で群馬に帰郷。ドイツのオーガニックホテル(通称:BIO-HOTEL)で調理の腕を磨いていた奥さん百合恵さんとも合流し、同店を開くに至ったという。
固定種にこだわって
櫻井さんは、自社農場で無農薬、無肥料で15種類ほどの野菜を栽培し、「固定種」のタネにこだわっている。固定種とは、「それぞれの地域の気候風土や農家を通じて選別・淘汰され、遺伝的に安定した、自家菜種できる品種」を指す。大きさがキッチリ揃うことは少ないが個性的で豊かな風味を持つ。それに対して、現在主流となっている「F1種」とは、常にそろった品質の野菜が収穫でき、大量生産・大量流通に向いている。櫻井さんは「例えば、トマトに関して言えば、日本でも100品種ほどの固定種があったにもかかわらず、今では桃太郎を代表とする数種類のF1種に取って代わられてしまった」と、その多様性が失われていることに危機感を募らせる。また「異常気象や○○病の発生で農作物が壊滅状態…というニュースは今後も増えていくのでは」と危惧を抱いている。
「固定種の栽培には手間がかかるが、そのおいしさ、多様な楽しみ方を伝えたい。それぞれの土地に適応し、健康に育った固定種の野菜を食べることで、その地域の人たちが元気になっていく。そんな好循環を生み出したい。」と櫻井さん。
身近な人や自然のためにも、先人たちが当たり前に繰り返してきた暮らしに目を向け、今できる方法で目の前のライフスタイルを見直す時代に入ったのかもしれない。
カフェも併設
店内にはBIOSK自慢のオーガニック野菜の他、手作りの野菜ケーキやスープ、ソースなどのオリジナル商品、またサンドイッチやコーヒーなどをいただけるカフェも併設している。体に優しいオーガニック野菜やランチを楽しみに、気軽に出かけてみたい。
■Organic farmer’s factory BIOSK
住所: 高崎市中居町2丁目6-31
電話: 027-333-5753
http://www.biosk.in/top.html