山田かまちは群馬県高崎市に生まれ育ち、高校1年生だった1977年8月、エレキギターの練習中に感電事故のため17歳と20日という短い生涯を終えました。亡くなった後、彼の部屋からおびただしい数の水彩画やデッサン、詩や散文や絵を描いたノートなどが見つかり、そこに描き綴られた思春期の想い、純粋な心の叫びは残された人々に大きな衝撃を与えました。
1992年に高崎市内にオープンした「山田かまち水彩デッサン美術館」が全国紙で紹介されたのに続き、東京など各地で開催された「山田かまち展」をとおして多くの人々が彼の絵や詩、生き様に心を揺さぶられて全国的な「かまち現象」が巻き起こります。高校の教科書などにも彼の絵や詩が掲載され、若者たちに大きな影響を与えました。2014年4月には「高崎市山田かまち美術館」としてリニューアルオープンし、今も色あせることのないかまちの想像力と表現力に、人々は魅了されています。
この展覧会では、かまちの水彩画、クレヨン画、原筆のノート、生前の愛用品などを展示し、永遠の少年・山田かまちの魅力をさまざまな角度からご紹介いたします。