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平成２８年春着工・２９年秋完成

　イオンモール株式会社は、高崎駅西口で進めている新店舗「イオンモール高崎駅前（仮称）」について２５日に近隣住民説明会を高崎市中央公民館で開き、計画概要について説明した。この説明会は、高崎市の中高層建築物指導要綱に基づくもので、１００人を超える参加者が集まった。
　イオンモールは、昨年５月に「イオンモール高崎駅前（仮称）」出店について発表し、予定地となる旧高崎ビブレ・長谷川ホテルなどの解体工事を行った。更地になった後、しばらく時間が経過していたので、出店計画の行方について市民の間では様々な憶測が飛び交っていた。説明会ではイオンモールから直接、話を聞こうと、商店街や町内会の役員、商店主、住民らが顔を見せた。
　イオンモールの説明によれば、平成２８年春に着工し、２９年秋の竣工予定。敷地面積７３８２㎡。新店舗は地上８階、地下階は無し。最高部の高さは約５５ｍ。建築面積は約６４００㎡、延床面積は約４万３５００㎡。通常のイオンモールが２階か３階建てで横に長い建物であるのに対し、高崎駅前店は縦長となり「新たな分野として事業展開する」と述べた。
　１階はスーパーを中心とした食品売り場、２階から６階は衣料品、アクセサリー、雑貨などの物販。７階と８階はフードコート、レストランなど飲食店を中心とした店舗。テナントの誘致は準備中で、公表できる段階ではないとした。
　屋上は設備エリアで客は立ち入りできない。各階の天井高は４ｍから５ｍ。エレベ―ター２基、エスカレーター２基。
　高崎駅西口からペデストリアンデッキで建物２階の南東部分に接続し、ペデストリアンデッキは建物東側に沿い高崎高島屋に接続する。
　エントランスは、１階が建物の東西南北に各１カ所で４カ所。２階が高崎駅西口とペデデッキ接続する南東部とペデデッキ沿いにもう１カ所を設ける。メインエントランスは、西口ペデデッキとの接続部となる２階南東部分。ペデストリアンデッキは、屋根の上を歩くような雰囲気とする考えで、詳細は高崎市と協議中。
　ペデデッキ接続部のメインエントランスにはイベントスペースを設け、イオンモールだけでなく高崎市や市民等も幅広く利用できるように検討している。１階西側の東二条通りに面したエントランスはスーパーの利用客を中心とした第二のメインエントランスとなる。
　これまで示されてきたように店舗建物内に駐車場は設けず、近隣の駐車場を利用してもらう方針。イオンモールによれば、高崎駅東口方面も合わせ、店舗から４００ｍ圏に約７千台分の駐車場があり、「高崎駅周辺全体の回遊性を高めて活性化していきたい」と説明している。提携した駐車場では買い物金額に応じて駐車料金をサービスする。
　駐輪場は機械式の予定で、スーパー等の利用客を見込み、２００台程度を想定している。商品搬入口・荷捌き場所は建物北側（高島屋側）の予定。
　営業時間は、スーパーは早い時間帯から開けたい考えで午前７時ないし８時、閉店時間は午後１０時ないし１１時を考えている。
　年間売上額、来店者数については示されなかった。
　設計は東畑建築事務所。施工会社はこれから決定する。地元説明会等を経て、高崎市への建築確認などの手続きを進める。
　本体工事の工事時間は月曜から土曜の午前７時から午後６時を予定し、振動や音を伴う工事は午前８時から午後５時程度。長時間を要する工程の場合は時間延長が必要となる。内装など建物内部の工事は休日や夜間に及ぶこともある。
　同一街区で営業している他店舗について、一体的な開発を行う考えはなく、現在の敷地で計画を進める。これから予定地内に残された旧ビブレの地下部分を解体する。
　参加者からは、工事時間が朝の通勤通学の時間帯に重なるので配慮してほしいという意見があった。計画地の南側のプレハブで営業しているラーメン店について、防火地域内であり法的な適合性について参加者から疑義が質問され、イオンモールは年内に撤去するとした。これまで撤去工事による振動・騒音等に悩まされたという近隣住民から、これからの地下部分の撤去、本体工事について心配の声もあり、イオンモールは「全く音や振動を出さない工事は不可能で、なるべく音や振動をおこさない工法で行いたい」とした。
　エントランスの位置や営業時間、工事時間、周辺駐車場の利用方法などは、参加者の質問に対してイオンモールが明らかにした内容もあり、こうした質問の背景として、近隣商店街では、長期工事による客離れ、開店後の中心商店街への客足の影響、周辺道路や駐車場の渋滞など、見えない心配がたまっている様子がうかがえる。この日の説明会では納得できる内容が得られなかった参加者もおり、イオンモールでは、詳細については、あらためて説明会の機会を設けるとした。