高崎高校創立120周年を祝う
(2017年05月20日)
高高120周年記念式典(群馬音楽センター)
寺島実郎氏が記念講演
熱き伝統を継承し人材育成
県立高崎高校創立120周年式典が20日に群馬音楽センターで行われ、在校生や同窓生、保護者らが節目を祝った。
加藤聡校長は「熱き心と活力こそ卒業生が各界で活躍する原動力になっている。生徒諸君は現在のすばらしい環境を生かし社会に羽ばたいてほしい。志を持って、日々真剣に学習、部活動に取り組み、人間性を磨いてほしい。心底から高崎高校で学んでよかったといえる高校生活をおくってほしい。120年の歴史は先人の努力によって築かれた。輝かしい実績を発展させていきたい」と式辞を述べた。
120周年記念事業実行委員長の串田紀之同窓会長は「これまで幾多の困難を乗り越え、高崎高校は揺るぎない発展の道をたどってきた。120年の歩みの中で培われた文武両道、3F精神(ファイティングスピリット・フェアープレー・フレンドシップ)のすばらしい伝統がある。120歳は大還暦で成熟を極める歳であり、頬熱く理想を追い続ける精神は飽くことを知らない。激動の時代に行き抜き社会に貢献できるリーダーを育てることは高崎高校の使命である。更に高きを求め、邁進し発展し続ける高崎高校の未来が燦と輝くことを祈念する」と校歌を引用しながら120年の歴史の意義を語った。
生徒代表として生徒会長の小林君は「120周年に出席できたことを誇りに思う。高崎高校に入学し、学校の伝統を感じた。進化があるからこそ新たな伝統が生まれ、新たな展望が望める。変化の中で変わっていけないものがあることを忘れてはいけない。それは高高生を高高生たらしめているアイデンティである。高高生とは何かを考え、その答えを求め続けることに高高生の姿がある。高崎高校の新しい伝統を築くことを誓います」と宣誓した。」
記念事業では、同校卒業生の能楽師・下平克宏さんの講演「初心忘るべからず」、一般財団法人日本総合研究所の寺島実郎会長の講演「変動する世界をどう見抜くか・高校生として踏み固めるべきこと」が行われた。
下平さんは、在校時の思い出を交えながら「日本人としてのアイデンティティをしっかりと持ち世界に羽ばたいてほしい」と高高生に期待し、仕舞「高砂」を披露した。
寺島会長は高崎にゆかりのある小栗上野介、内村鑑三を上げ、歴史や人生を本質的に考えていくことを生徒に求め、国際社会や日本の将来に対する視点を提起した。
高崎高校は、明治30年(1897)年に群馬県尋常中学群馬分校として発足。3万1千人余の卒業生を輩出している。県内屈指の進学校であるとともに、文武両道を掲げ、昨年度の県高校総体で開校以来初の優勝を成し遂げ、これまでに2012年に選抜高校野球大会に出場。教育活動では、文部科学省のスーパーサイエンスハイスクール、ヒューマンサイエンスクラスの実施などに取り組んでいる。
120周年記念事業では、校内にある伝統のバラ園「指月庭」の整備が行われた。