「湾生回家」シネマテークで上映
(2017年01月26日)
市内在住の清水さんらが出演
戦前に台湾で生まれ育った日本人=湾生の望郷の思いを描いたドキュメンタリー映画『湾生回家(わんせいかいか)』が1月28日(土)からシネマテークたかさきで上映される。
この作品は、市内在住で、湾生である清水一也さん(株式会社しみづ農園代表取締役会長)が出演し、台湾で2015年に公開され、16万人以上を動員するロングランヒットとなった。国内では昨年11月に岩波ホール(千代田区)で公開され、初日の観客動員は同館の2016年最多を記録した。
この映画は、台湾に入植していた清水さんの祖父が書き残した回顧録をきっかけに制作されたもので、清水さんは映画の制作段階から深く関わっている。
今から約120年前、日清戦争によって清国から日本に台湾が割譲され、多くの日本人が身一つで台湾に入植した。清水さんは「原野を拓いて生活し、台湾の人たちとの軋轢を乗り越えて育んだ友情が、今日の日本と台湾の絆につながっている」と話す。
終戦により台湾から約20万人の湾生たちが日本へ強制送還されたが、台湾での暮らしを覚えている世代は高齢化し、当時の記憶が風化しようとしている。この映画では、湾生の6家族に取材し、台湾への愛惜や戦後の人生が語られている。
清水さんは「この映画が日本と台湾の交流を深めるきっかけになれば」と話している。清水さんの二女・美土里さんが歌う挿入歌「ふるさと」も聞きどころ。
上映期間は1月28日(土)から2月17日(金)まで。料金は、当日一般1700円、学生1400円、シニア60歳以上と高校生以下1000円。上映時間はシネマテークたかさきホームページなど。
1月28日午前10時30分の回上映後に、清水一也さん他、出演者の舞台挨拶が行われる。問合せはシネマテークたかさき電話027-325-1744。
- 次の記事 指定廃棄物が長期保管に
-
前の記事 東口に大規模駐車場