プロがみっちり基礎指導
(2015年08月26日)
協和発酵キリンと日フィルが連携
高崎市内の中学校吹奏楽部生徒を対象としたブラスクリニックが25日に高崎市文化会館で行われた。
このブラスクリニックは、協和発酵キリン株式会社が同社拠点施設の所在地で実施する地域貢献事業。市内萩原町に国内有数のバイオ医薬品研究所と工場があり、宮原町にキリンビール高崎工場が操業していた経緯など、同社と高崎市のつながりは深い。協和発酵キリンは、これまで日本フィルハーモニー交響楽団のニューイヤーコンサートに協賛しており、新たな地域貢献の取り組みとして、第一弾を高崎市で実施することになった。同社は、高崎が「音楽のまち」であることから、高崎にふさわしい事業として、日フィル楽団員による子どもたちを対象としたブラスクリニックを計画した。
午前中のクリニックは、トランペット、ホルン、チューバ、トロンボーンの4種目で、市内中学校16校から約81人が参加し、日フィルの楽団員を講師に、少人数に分かれて行われた。参加した生徒は、指導内容をメモしながら真剣な表情で実技に取り組み、楽器を構える姿勢や呼吸法、音の出し方など演奏の基礎を繰り返しながら学んだ。午後は市内小中高校の吹奏楽部生、約300人を対象に日フィルメンバーによるアンサンブルコンサートが行われ、金管と木管の五重奏が演奏された。
日フィル事務局の磯部一史部長は「プロの基礎練習を学んでほしい。高崎は群馬交響楽団のおひざ元ですが、指導を受ける機会が多いほど高崎の子どもたちのレベルアップにつながるでしょう」、協和発酵キリンの諸富滋執行役員は「子どもたちへのクリニックが将来の高崎の芸術支援につながると思います。今日をきっかけに演奏技術や意欲を高めてもらい、子どもたちにこれからも音楽を続けてほしいです」と話す。協和発酵キリンでは、地域貢献事業を継続して実施していく計画だ。
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