駅舎改修でJRと包括協議

(2016年06月14日)


将来方針を協定で

 高崎市は、高崎市内のJR各駅の駅舎やホームの改修を進めるため、JRと包括的な協議を行う考えを、13日の高崎市議会一般質問で丸山覚議員の質問の中で明らかにした。
 丸山議員は、JR井野駅の西口、東口のうち、東口の改札時間が午前7時から午後8時までとなっており、早朝等の改札時間を広げるよう要望した。井野駅東口は、昭和58年に高崎市が要望して設置されたもので、業務はJR東日本ステーションサービスに委託している。委託料は平成27年度決算額で約1千万円となっている。高崎市によれば、井野駅東口の改札時間を早めた場合、業務員の宿泊なども発生するため、委託料は単純な時間単価計算ではまかなえない見込みという。
 また、井野駅周辺は狭隘な道路で住宅が密集し、井野停車場線は踏切と県道前橋高崎線との交差点付近で慢性的に渋滞し、長く改善が要望されている。
 駅は市民の日常生活を支え、交通拠点高崎の交流集客の重要な機能を担う。高齢化社会でのバリアフリー化も求められている。
 高崎市は、公共交通の利便性を高め、地域活性化をはかる施策として、平成16年に市の全額負担でJR高崎問屋町駅を開業させた。また高崎駅周辺のバリフリー化を進めるとともに平成17年に現在の高崎駅中央コンコースが完成し、高崎駅東西の利便性が大きく向上した。市は、今年度から新町駅のエレベーター設置に取り組むなど、駅の利便性向上は、高崎市の重要施策となってきた。
 各JR駅については、駅舎やホームの課題は残り、市議会でも多くの議論が行われてきた。昨年は木暮孝夫議員が群馬八幡駅のホームで電車との段差が30センチとなっている問題、田村理議員が倉賀野駅のエレベーター設置要望を取り上げている。
 JR各駅の一日当たりの乗客数(高崎市統計季報2015年)は、平成26年度で高崎駅2万9111人、新町駅3621人、高崎問屋町駅3205人、井野駅2059人、倉賀野駅1638人、北高崎駅1574人、群馬八幡駅1045人となっている。
 各駅の改修は時間を要する課題で、乗降客数などによって優先順位を見ていくようだ。高崎市はJRと良好な関係を築いてきている。松本副市長は「公共交通を利用したまちづくりを進めていく。駅舎改修は重要な懸案でJRと将来全体の方針について検討しなくてはならない。具体的に答えられる段階ではないが、必要性は十分理解している。市はJRと包括協議を始めており、こういう順番で、こういうふうにやろうと協定を考えていきたい」と考えを示した。

高崎の都市力 最新記事

  • 株式会社環境浄化研究所
  • シネマテークたかさき
  • ラジオ高崎
  • 高崎市
  • 広告掲載募集中