水原さん製作の多胡碑模型を寄贈

(2016年01月5日)


16日から多胡碑記念館で展示に

 高崎を代表するデザイナー・建築家、水原徳言さん(故人)が製作した多胡碑の模型が高崎市多胡碑記念館に寄贈された。この模型は、木製で碑の部分の高さは18cmで、中央銀座通りの老舗「観音屋」の元店主・武井均之(まさゆき)さんが所有していたもの。武井さんは菓子のデザインや店舗の設計を水原さんに依頼してことがきっかけで交流が生まれ、この模型が譲られたという。
 水原さんが模型を製作していたことは、これまで知られておらず、製作経緯も明らかではないが、模型裏面の「多胡碑考」によれば、黒板勝美『史跡精査報告』、尾崎喜左雄『多胡碑の研究』の実測図をもとに笠石、碑本体、台石を製作したと見られる。
多胡碑は終戦直後に地中に埋められ、復旧された際に笠石の置き方が変わってしまい、台石の周囲にコンクリートが敷設されたことから、水原さんは、明治時代に楫取素彦県令が多胡碑を保護した当時の姿を伝えようとしているという。
この模型は、多胡碑の変遷を表すとともに、水原さんが製作したという点でも資料的価値が高い。残念ながら長期展示に耐えられる状態ではないため、多胡碑記念館では、1月16日(土)から3月6日(日)まで期間を限定して展示する。

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