絞り染めの技術の伝承
(2018年09月25日)
秋田県の取り組みを学ぶ展示
時代の変遷や生活様式の変化により消えていきつつある伝統の染めの技術を、博物館での教室を通し守り伝えている秋田県立博物館の取り組みを知る企画展が、10月5日(金)から高崎市染料植物園の染色工芸館で始まる。
お上から着るものについても取り締まられていた江戸時代に、木綿の藍染めでいかに趣向を凝らすかという庶民層の心意気から洗練され発達されていった絞り染めの技術。特に秋田の絞り染めは領内だけでなく外の地域に輸出されるほどの美しさを誇り、日本国内だけでなく海外でも著名になった。しかし時代が下り生活様式が変わると、着物自体の需要が減り、手間を重ねて作られてきた染めの生産は経営的に成り立たなくなり担い手が少なくなっていった。
そんな中、秋田県立博物館は平成9年から「楽しいしぼり染め」の教室を開始。地域の絞り染めの技術を基礎から学ぶ中級コースやより高度な技に取組む研究コースの教室を20年以上続け、伝統技術を伝え守ることのみならず、現代に活かし暮らしを豊かにするという域にまで到達した数々の作品が、教室の受講者により生み出されてきた。今回の展示ではこの絞り染め教室の受講者が制作した作品を紹介し、秋田県立博物館の着実な取り組みの成果や意義を知る。また会期中は、秋田の染めと織りに関する講演会や実技の講習会も行われる。
会場:高崎市染料植物園 染色工芸館
会期:2018年10月5日(金)~11月25日(日)
開館時間:午前9時~午後4時30分
休館日:月曜日 ※月曜が祝日の場合は開館し、翌火曜日休館
入館料:[一般]200円 [大高生]150円 ※中学生以下と65歳以上は無料
※20名以上の団体は割引料金
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた方および付き添いの方1名は無料
問合せ:TEL.027-328-6808
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