追悼特集 時代への花束 1917-2020
(2020年10月22日)
山名將夫《百合》
宮崎進《花かざりの女》
佐藤晃一 《開設告知ポスター 高崎芸術短期大学》
高崎市美術館コレクション展
1989年以来152人の作家作品を収集してきた高崎市美術館。来年開館30周年を迎えるにあたり、過去5年間に逝去した作家たちの歩みをコレクションによって振り返る展示「追悼特集 時代への花束 1917-2020」を10月28日(水)からスタートする。世代や技法は異なりながらも前後して同時代を生き、美術を志したそれぞれの作家の仕事を振り返りながら、作家へ向け、鑑賞者へ向け、そして時代へと向けた花束として贈る、思いあふれるコレクションとなる。
今回特集されるのは1917年から2020年の間に生まれ、人生を歩み、亡くなった作家たち。従軍体験の記憶や日常生活の光と影を豊かに表現した浜田知明、極限状態にある人間と闇の中の光を見つめた宮崎進、“絵は楽しむもの”として色彩豊かに生命を描いた正田壤、生活文化を主題に山野風景を捉え続けた田中朝庸、天性の色彩と光を求めた山寺重子、絵画空間の更新を目指し続けた岡本健彦、人間生活のリズムを超え巨石に向き合った半田富久、常に時代に即応するデザイン思考で第一線を走り続けた佐藤晃一、自然そのものの絵画空間を追いかけた山田展也、黒衣女性を描き続け二次元と三次元の差異を見つめた山名將夫、《LOVE》の立体作品などポップ・アートのアイコン的存在ロバート・インディアナの総勢11名の作家人生を振り返る。
この11作家は、戦争と復興を経験した激動の100年を生きた同時代人たちでもある。『戦争と人間』『リアリズムと抽象表現』『内と外』といった共通テーマからも作家たちの足跡をたどることで、この時代の人々の生活の中で美術がどのように育まれ、また美術がどのように人を支えたのかについても改めて見つめていく。
会期中は、鑑賞者が思いを一句に込める『俳句 in ミュージアム』や、特設コーナーにメッセージを貼付する『メッセージの花束を』など、言葉に絡めた企画も実施。深まる秋に美術館で思索にふけるひと時を過ごしてみてはいかが。
なお、高崎市美術館では新型コロナウイルス感染防止対策として、入館前の検温と健康状態申告書の記入、マスク着用と手指消毒、ソーシャルディスタンスの確保の徹底を来館者に呼び掛けている。また入館をスムーズにするため、Webサイトで事前に健康状態申告書をダウンロード・記入しての来館を推奨している。
会場:高崎市美術館
会期:2020年10月28日(水)~2020年1月10日(日)
開館時間:
〈高崎市美術館〉午前10時~午後6時(金曜日のみ午後8時まで開館)
〈旧井上房一郎邸〉午前10時~午後6時
※入館は閉館30分前まで
※旧井上邸内への入館は事前予約制
休館日:月曜日(祝日の場合は開館し翌日休館)、祝日の翌日、年末年始
観覧料:[一般]100円 [大高生]80円
※10月28日は群馬県民の日につき入館無料(入場制限を行う場合あり)
※中学生以下と65歳以上は無料
※身体障害者手帳等をお持ちの方とその付添い1名は無料
問合せ:高崎市美術館 TEL.027-324-6125
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