染料植物園・春の企画展
(2020年06月17日)
7月まで会期延長して開催中
『草木染』の命名者であり古来の染色技法を復興させた山崎斌(あきら)と、その息子で天然染色の世界をさらに追及し世に広く普及させた山崎青樹の親子二人を主役として、現在まで受け継がれる草木染の魅力を伝える企画展「草木染の道―昭和・平成・令和・その先へ―」が高崎市染料植物園で開催中だ。当初、春の企画展として4月24日(金)から6月7日(日)までの会期が予定されていたが、新型コロナウイルス感染拡大による休館期間もあったため、7月26日(日)まで会期が延長された。
島崎藤村から激賞され小説家として歩み始めた山崎斌だったが、昭和の大恐慌により大打撃を受けた郷里・長野の養蚕業を救うため、植物を使った古来の染色技法を工芸品までに高めることに着手。明治以降に広がった化学染料による染色と区別するため『草木染』と名付け、自身が確立した工芸技術を地元の農村をはじめ多くの人に広めることに尽力した。その息子・山崎青樹は、父と共に草木染の研究を重ね、昭和31年には研究拠点を高崎市に移転。草木染の技法や染料植物についての研究成果や技法書などをより広く公開し、後進の育成にも力を注いだ。
今回の展示では、山崎斌や青樹、その後継者たちが作り出した着物や帯などの約50作品の展示を通して、昭和・平成・令和そして次世代へと染め継がれていく一本の“草木染の道”を辿って草木染の魅力に迫る。
入館の際は、来場者は健康状態申告書の記入やマスクなどの咳エチケット、ソーシャルディスタンスなどの対策が求められている。館内はこまめな換気や消毒液の設置が行われ、一度の入場は12名までに制限される。
会場:高崎市染料植物園 染色工芸館
会期:2020年4月24日(金)~7月26日(日)
開館時間:午前9時~午後4時30分まで(入館は午後4時まで)
休館日:月曜日
入館料:[一般]200円 [大高生]150円
※中学生以下と65歳以上は無料
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳等の交付を受けた方とその付添い1名は無料
問合せ:TEL.027-328-6808
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