高崎のニュースサイト／高崎新聞（たかさきWEB）

植物園を歩きながら色を楽しむ

観音山の白衣観音の背後に8.5ヘクタール以上の染料植物が育つ、染色のテーマパーク･高崎市染料植物園で春の企画展「この木なんの木どんな色？―染料植物の道を歩こう―」が4月26日(金)から始まった。工芸館での展示と植物園めぐりの両方の相乗効果によって、より一層楽しめる展示となっている。

飛鳥・奈良時代から現代まで、身近にある植物で糸や布を染め、その土地や国ならではの美しい色あいを生み出してきた日本の染色文化。植物園内にはその歴史をたどるように植えられ染料植物を紹介する『染料植物の道』というのが設けられている。今回の展示はこの道にスポットを当て、日本の染色文化史上で各時代を彩ってきた染料植物と、それにより染められ生み出された彩りの資料を、歴史に沿って展示する。

工芸館では、ベニバナの花の紅色の色素で染められた鮮やかな袱紗や、ムラサキの根によって地色が染め上げられた山崎青樹作品《万葉の花暦》の着物、タブノキの樹皮や葉から生み出される鳶色で染められた狂言装束、アイでみずみずしく染められた赤ちゃんをくるむ湯上げ布など色彩豊かな展示物が目を楽しませる。園内では、実際の植物を間近に見て、色を生み出す生命力の源を感じたり、色と植物との比較やギャップなども楽しめる。

会期中は染色家･山崎和樹氏と共に染料植物の道を歩くガイドウォークや講演会、ネイチャーゲームなどの関連事業も多数開催。初夏の観音山の様々な彩りを堪能できる。

会場：高崎市染料植物園染色工芸館

会期：2019年4月26日(金)～7月7日(日)

時間：午前9時～午後4時30分(最終入館は午後4時)

休館日：月曜日※4/29は開館※5/6は開館し翌5/7休館

観覧料：[一般]100円[大高生]80円

※中学生以下と65歳以上は無料

※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた方および付き添いの方1名は無料

※20名以上の団体は割引料金

問合せ：027-328-6808