初の女性隊員派遣で市長報告/大船渡市林野火災
(2025年03月29日)
岩手県大船渡市で2月末に発生した大規模林野火災の緊急消防援助隊の隊員として、高崎市等広域消防局から女性隊員が派遣された。
高崎市等広域消防局からは2月28日から3月10日までの11日間にわたり、延べ16隊64人が派遣されており、この内、第2次隊に山口友里さん、第3次隊に猿谷佳苗さんが後方支援小隊に加わり活動を行った。女性隊員を緊急消防援助隊として派遣するのは群馬県内で初めてで、3月27日に富岡賢治市長に派遣報告を行った。
高崎市等広域消防局は、女性隊員の活躍推進に取り組んでおり、女性比率も6・5%で、全国平均の3・5%(国の目標値5%)を上回っている。被災地や派遣現場で、女性が活動にあたれるよう、必要な制度の整備、資器材の導入をはかっている。派遣された山口さんは、女性隊員も災害派遣に参加できるよう準備に関わってきたそうだ。
山口さんと猿谷さんは緊急消防援助隊の活動拠点となった体育館施設で後方支援活動に従事し、宿営場所の維持管理や消火等の活動隊の除染、食事の準備、物資の買い出しなどを行った。24時間体制で消火活動が行われていたため、支援活動も多忙を極めたそうだが「現地の方が涙を流しながら感謝してくださったのが心に残っています」と話し、支援活動の力になったそうだ。
山口さんは「要請があれば参加したいと考えてきました。希望がかない、使命感を持って活動できました。更に女性隊員が活躍できるように取り組みたい」、猿谷さんは「消防士になった責任と使命をあらためて自覚しました」と話す。
富岡市長は女性隊員の登用と活躍に期待し、献身的な活動に感謝した。
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