多胡碑周辺調査で銅鏡出土

(2022年02月14日)

展示されている銅鏡

多胡碑記念館で2月20日まで展示

高崎市教育委員会が昨年8月から実施している多胡碑周辺遺跡の発掘調査で、銅鏡が出土し、多胡碑記念館で2月5日から2月20日まで展示されている。

 

高崎市教育委員会では、特別史跡多胡碑周辺で多胡碑に記された多胡郡の役所跡に関連する史跡の調査を平成23年度から継続して実施している。令和3年度は第11次調査として多胡郡正倉跡から一段低い段丘面で調査を行った。

 

出土した銅鏡は直径約10・5cmで保存状態は良好。鏡の裏面の文様は、尖ったくちばしの鳥の獣像が4つ配置された「鳥頭四獣鏡系(ちょうとうしじゅうきょうけい)」と呼ばれる。文様の特徴から古墳時代前期(4世紀)のものと思われる。この鏡と同じ鋳型で作られた銅鏡は確認されておらず、鳥頭四獣鏡系の鏡の出土は群馬県では初めて。

 

銅鏡は地表から40cm程度の深さで見つかり、周辺では75cm×54cmの長方形の遺構が確認できた。鏡の直下から鉋(やりがんな=木材の表面を削る鉄製工具)、周辺からガラス小玉8点、管玉(くだたま)1点が出土しており、古墳時代前期の埋葬施設の可能性が高く、史跡上野国多胡郡正倉跡に直接関連するものではないとしている。

 

貴重な銅鏡の展示で、好評となっている。観覧者が多い時間の場合は密を避けるために待ってもらうこともあるそうだ。

多胡碑記念館は令和4年3月31日まで入場無料。月曜休館。電話027-387-4928。

 

高崎市教委では銅鏡の説明ページを開設。

https://www.city.takasaki.gunma.jp/docs/2022012700035/

 

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