自宅療養・健康観察センターの開始

(2021年08月20日)

8月20日から

群馬県の山本一太知事は、8月20日に記者会見を行い、感染拡大に伴う自宅療養と健康観察センターの開始について内容を示した。

自宅療養について実施は来週からを見込む。

 

自宅療養の対象

無症状で重症化リスクが小さく家庭内感染の恐れがない人が対象。重症、中等症は入院、軽症であっても重症化リスクの高い人は入院となる。自宅療養の対象は、発熱や呼吸苦がなく食事が摂れている。2回のワクチン接種を受けている。基礎疾患があっても安定しているなど。これまでに得られた知見をもとに判断する。

家庭内感染の恐れが無いとは、一人暮らし、同居家族がいても患者専用の個室が確保できる人など。

 

従来の入院から宿泊療養となる対象

軽症または無症状で「重症化リスク中」。症状がせき、味覚嗅覚障害のみ、倦怠感のみ。年齢は75歳未満または肥満度が一定程度以下。

 

重症化リスクの評価の目安

患者の容体をみて保健所長が判断する。これまでの県内の症例をもとにした。

リスク大

75歳以上。透析。慢性呼吸器疾患。悪性腫瘍の治療中。高度の肥満(BMI30以上)。妊婦(37週以上)

リスク中

65歳~74歳。発熱38度以上が続く。免疫抑制剤等を使用。糖尿病・心疾患。

リスク小

64歳以下。安定した基礎疾患。

 

 

健康観察センターについて

自宅療養中のきめ細かいケアのため健康観察センターを新設する。保健所と連携し、自宅療養者のケアを行う。中核市保健所の前橋市、高崎市と連携する。

 

1 自宅療養者・入居待機者の健康観察。

看護スタッフが一日1回を目安に、患者に電話し体温と血中酸素濃度、せき。息苦しさ、その他症状、服用している薬、食事が摂れているかなど聞き取り、健康状況を把握する。自宅療養者からの相談に24時間体制で対応する。

容体が急変した場合はセンターから保健所に連絡し、保健所が受診、入院の必要性を判断し適切な医療に結び付ける。

入院が必要と判断された場合は、一両日中の入院ができるため、酸素センターは開設せず、今後の推移による。

 

2 自宅療養者・入居待機者の資材対応

パルスオキシメーター・体温計を患者に貸与し、健康観察の実効性を確保する。

 

3 希望者への生活物資の提供

自宅療養者に外出自粛を要請し、食料品・日用品の備蓄がない、家族や友人に生活物資の支援等を頼めない場合、センターから患者に食料品、使い捨てマスク、トイレットペーパー、乳児のいる家庭に紙おむつなどを提供する。これまで宿泊療養者に保健所を通じて提供しており、きめ細かい対応をする。

 

センターの体制等について

20日から稼働し、スタッフは県職員3人、看護師3人、入居待機者へのケアを行っている。

来週以降に看護師を増員する。保健所単位で自宅療養の実施区域を拡大していく。

400人以上の対象者を想定し十数人規模の体制とする。

入院・ホテル療養の待機者1186人でほとんどが軽症。妊婦は6人が入院中。妊婦の自宅療養は考えていない。

先週、県内で200人を想定しこの制度を考えたが、連日300人を超えており、想定をはるかに上回るペースで感染が急拡大しており、シミュレーションを見直し、検討を進める。

 

救急搬送の状況について

感染拡大地域でコロナ患者の救急搬送が困難となっている報道があり、記者の質問に群馬県が答えた。

群馬県内のコロナ関連の救急搬送は8月1~19日259件、7月208件。困難件数が7月4件、8月11件となっている。著しい支障となる事案は上がってきていないという。

 

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