「子育て応援商品券」市場規模は15億円
(2020年08月30日)
他市に比べても高額な支援に
総額15億円子育て応援商品券
8月1日から利用が開始された高崎市の「子育て応援商品券」。
“子育て”と冠についているが、その対象業種は幅広い。
子育て“世帯”を応援するため、介護用品店や居酒屋などでも使用可能だ。予算は総額15億円。
登録手続きも簡単なので、市内の事業者は、このチャンスに乗らない手はないと言えるだろう。
約3万世帯に5万円支給幅広い業種で使える
本商品券は市内の令和2年3月31日時点で15歳以下の子どもがいる世帯に、5万円の額面で配布される。子育てに直接かかわる学校の制服や、塾、スポーツ教室、食料品はもちろん、酒店やエステでも使える。
本商品券の目的はコロナウイルス感染症拡大による、自粛期間中の支出増に対する支援だ。子育て“世帯”を対象にした支援のため、幅広い業種で登録できる。また、他市町村での類似の取り組みと比べると、額面の高さが際立つ。【表1】
自社の事業は子育てとあまり関係ないからとは思わず、ぜひ申し込んで欲しい。子育て世帯の常連さんや新規顧客の獲得にも期待できる。
事業者の手数料は一切なし、申請手続きも簡単
本商品券利用店舗の登録には、手数料などは一切かからない。申し込みは登録申請書に記入し、メールまたはFAXで送るだけ。押印も不要だ。複数の店舗がある場合、店舗ごとの申し込みが必要だ。
申し込み後は、取扱店証明証、取扱店用ポスターなどのツール一式が市役所から届く。
商品券はお釣りを出すタイプのもので、換金は指定金融機関に商品券を持ち込めば、翌週には指定口座に振り込まれる。
旅行など高額消費にも利用できる
2019年の消費増税に合わせて行われた、低所得者・子育て世帯対象の「高崎プレミアム付商品券」は最大25,000円分の商品券を20,000円で購入するものだった。スーパーやドラッグストアなど生活必需品の購入が利用の多くを占めた。
今回は50,000円の商品券をシンプルに支給し自己負担も無い。そのためファミリーでの旅行や自転車の購入などの高額消費も対象となりうる。
7月末には登録数2,000店に
登録件数は7月末日現在で2,133件。小売業が最も多く、その次に飲食業が名を連ねる。高崎OPAや高崎イオンなどの大型商業施設も登録済みだ。
登録一覧のリストは、HPで閲覧可能で定期的に更新されている。取扱商品・サービスの欄が自由項目に近いので、飲食業ならテイクアウトの有無やイチオシの一品などを掲載し、ここで差別化を図ってみてはどうだろうか。
商品券はオンラインでは使用できないため、コロナで遠のいてしまった客足を取り戻すきっかけとしても期待できる。
取扱店は随時受付ける。使用期限は令和3年の7月末までだが、利用開始後から多くの利用が見込まれるため、早めの登録店申請がおススメだ。
子育て応援商品券3つのポイント
1.多様な業種が参加可能
- 小売業(食料品、衣料品、家電、自転車など)
- 飲食業(飲食店、喫茶店、居酒屋など)
- サービス業(理・美容、クリーニング、エステなど)
- その他(リフォーム、造園、内・外装工事など)
2.手数料は一切かからない
- 取扱店登録無料
申請書を記入して送るだけ
- 商品券の換金は無料
指定金融機関に提出後、翌週には指定口座に振り込み
3.嗜好品の売り上げアップも見込める
- 一世帯あたり5万円を支給。旅行や自転車など高額品の需要増も見込める
登録店申請方法
1.「取扱店登録申請書」を高崎市のホームページから ダウンロード。
2.各項目を記入し、メール(sangyou@city.takasaki.gunma.jp)、
FAX(027-325-4879)、または郵送で申し込み。
※複数店舗がある場合は、店舗ごとの申し込みが必要
※飲食店は飲食営業許可証の写しも併せて提出
3.取扱店証明証、取扱店用ポスター、商品券見本、口座振替依頼書、指定金融機関一覧表などが後日送付される
問合せ:高崎市産業政策課(電話:027-321-1255)
高崎商工会議所『商工たかさき』2020年8月号