新型コロナの影響 リーマンショック上回る

(2020年08月26日)

高崎信用金庫景況調査「WAVE」2020年4~6月期より抜粋

高崎信用金庫調査

高崎信用金庫が取引先477社に実施した景況調査で、2020年4月~6月の業況判断指数が前期のマイナス23から一気に37ポイント低下し、マイナス60ポイントとなった。全業種で景況が低下し、リーマンショックを上回る下げ幅となった。

 

7月―9月期は更に低下し、業況判断指数は今期から更に6ポイント低下し、マイナス66を予想する結果となった。

 

新型コロナウイルスの感染拡大による影響では、「営業活動の自粛」49・5%、「国内消費の不振」40・7%、「展示会・イベント・商談会等の中止」24・9%となった。

 

新型コロナウイルス感染拡大への対応では、「特に対応をとっていない」40%、「生産量・営業時間の縮小」37・5%、「非正規社員の勤務時間削減」13・4%となった。

 

今年の4月~6月期の売上は、新型コロナの影響のなかった例年の同期と比べて、「ほぼ変化なし」35・8%、「10%以上30%未満の減少」28・7%、「30%以上50%未満の減少」14・3%となった。50%以上の減少が15・1%あった。

 

新型コロナウイルス対応の資金繰り制度の利用は「既に利用した」35・0%、「申請中」10・9%、「今後利用する可能性がある」30・6%となった。「利用するつもりはない」は22・2%だった。

補助金や休業補償など政府の支援策は「今後利用する可能性がある」47・2%、「既に利用した」12・8%、「申請中」14・9%、となった。「利用するつもりはない」は21%だった。

資金繰り・政府支援ともに約8割の事業者が利用または利用する可能性を回答している。

 

2020年度の資金繰りについては「やや不安」52・4%、「かなり不安」16・1%、「不安はない」9・4%、「あまり不安はない」20・8%となった。

 

調査員のコメントでは、「イベントが中止となりプリントTシャツの受注が大幅に減少した(製造業)」「在宅勤務でエアコン入れ替え需要が増加した(卸売業)」「葬儀の規模縮小で贈答品の売上が激減した(卸売業)」「テイクアウト販売を強化(小売業)」「駅構内店舗の客数売上が減少した」など。

建設業ではオリンピック延期やコロナ対策による公共工事予算の減少を懸念する見方もあった。不動産業では、入居者・テナントからの家賃値下げの打診が多くなったほか、積極的に値下げした事業者もあった。

 

 

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