第33回村上鬼城全国俳句大会
(2019年09月24日)
高崎市の生んだ俳人・村上鬼城の偉業を顕彰する全国俳句大会が9月16日に高崎シティギャラリーコアホールで行われた。主催は実行委員会(原田要三実行委員長)。
鬼城の50回忌にあたる昭和62年から始まり、今年で33回目。今年は全国から1504句の応募があり、9句が入賞した。
最高賞の群馬県知事賞には平野暢行さんの「子が村を出てつばくろの来たりけり」が選ばれた。
高校生の部は県内11校から2675句の応募があり、8句が入賞した。最優秀賞は柳川結蘭さんの「足もとでザクザク笑う霜柱」が選ばれた。
年間発表作品から30句を選んで応募する村上鬼城賞は、第2回大会から募集され、今回が32回目。今年は198編(昨年度165編)の応募があり、平成5年(204作品)以来の応募数となった。最優秀の正賞は、熊本の山下さと子さんが選ばれた。
今回は、高崎市内で長く俳句の創作活動を続け、本大会への作品応募を継続している大島紫篁氏(101歳=応募時100歳)に、特別賞として村上鬼城榠櫨賞(きじょうかりん)が贈られた。大島さんは第17回(2004年)に村上鬼城賞正賞(最高賞)を受賞。今回は鬼城草案(並榎町)のシンボルとなっている榠櫨の木にちなみ、大島氏の俳句人生に敬意を表する賞として贈られた。
大島さんは「受賞を励みに、句作に取り組みたい。常に次の目標を持っていきたい」と意欲いっぱいだ。
主な入賞者は次の通り。敬称略。
第33回全国俳句大会
【群馬県知事賞】平野暢行
子が村を出てつばくろの来たりけり
【高崎市長賞】廣岡柊子
胎内に宿る命と麦を踏む
【高崎市議会議長賞】津久井洋子
なにごとも無かりしかたち蟬の殻
【高崎市教育長賞】中里見楪
魂の抜け殻めきし三尺寝
第32回村上鬼城賞
正賞=山下さと子「光あつめて」
佳作=並木秋野「釣忍」
佳作=飯塚柚花「雨白し」
佳作=工藤弘子「冬すみれ」
新人賞(50歳未満対象)=森瑞穂「雪のにほひ」
鬼城榠櫨賞=大島紫篁「百歳の面体」
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