梅雨明け間近! 美術館で旅気分!
「たかさき発! 鉄道とアートの旅」/高崎市美術館
(2015年7月17日)
ヤマガミユキヒロ train spotting 2015年
中井精也 いすみ鉄道 大多喜~小谷松
4人のアーティストによる作品展
古くから交通の要衝だった高崎は、現在も2路線の新幹線と7路線の在来線が乗り入れ、高崎駅は日々6万人もの人々が行き交う。高崎発着のSLも人気を集め、高崎と鉄道の関係は深い。そんな高崎で繰り広げられる『たかさき発! 鉄道とアートの旅』では、個性あふれる4人のアーティストの作品が展開する。
「1日1鉄」の中井精也さん
鉄道写真家・中井精也さんの合言葉は「1日1鉄」。同名のブログに鉄道写真を毎日公開。そのユニークな写真世界は幅広い人達に愛されている。今回の写真のテーマは「浪漫鉄道」。四季の風景に溶け込む鉄道や鉄道とともに暮らす人々、駅舎や線路など「鉄道にかかわるすべて」を被写体にしている。その独特の視点で撮影する鉄道風景は、列車があたかも生き物のように、人々と関わっていることを思わせる温かみがある。
キャンパス・プロジェクション
アーティスト・ヤマガミユキヒロの作品は、絵と映像の融合作品だ。鉛筆や墨できめ細かく描かれたプラットホーム。そこに映し出される、動き出す電車と行き交う人々。慌ただしい朝のホームや人気のないホーム。駅舎の周りの風景は、朝から夜へと一日の時が流れる。灰色の風景が色を帯び動き出す時、無機物が命を宿すように絵に命が宿る。モノクロの絵に映像を重ねる手法(キャンパス・プロジェクション)で、静かな絵の中に動きと時間をもたらしている―。
ダンボールアート、バーチャル・リアリティの映像…
その他、ダンボール・アート・クリエイター岡村剛一郎のダンボール電車には、小学校前のお子さんは実際に乗車可能。バーチャル・リアリティ研究者・廣瀬通孝は、Suicaなど交通系ICカードをかざすと、過去に鉄道で旅した道程が大スクリーンに浮かび上がるなどの科学技術を取り入れたデジタル・パブリックアートを展開させる。 また、かつて高崎駅から伊香保まで走っていたという路面電車「伊香保電車」の写真にタブレットをかざすと、同じ場所の現在の風景が映りタイムトリップを楽しむことができる。「みんなの鉄道写真」は市民から公募した鉄道写真、約40名の130点が展示されている。担当学芸員の柴田さんは「子供から大人まで楽しめる参加型の展覧会です。高崎の鉄道の歴史から最新のデジタルアートも楽しめます。ごゆっくりお過ごしください」と話している。
■たかさき発! 鉄道とアートの旅
高崎市美術館
高崎市八島町110-27
電話:027-324-6125
会期:2015年6月28日(日)~9月27日(日)
開館時間:午前10時~午後6時(入館は午後5時30分まで)
*金曜日のみ 午後8時まで(入館は午後7時30分まで)
休館日:7月21日(火)・27日(月)、8月3日(月)・10日(月)・17日(月)・24日(月)・31日(月)、9月7日(月)・14日(月)・24日(木)
観覧料:一般800(640)円 大学高校生500(400)円
*( )内は20名以上の団体割引料金
*身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた方および付添いの方1名、65歳以上の方、中学生以下は無料となります。