今度は国指定史跡に/新町紡績所
(2015年6月23日)
工場本館エリアの1万㎡
5月に国指定重要文化財の指定答申を受けた旧新町紡績所が、国指定史跡にも指定される運びとなった。6月19日に行われた国の文化財審議会文化財分科会で、旧新町紡績所の工場本館エリアを国指定の史跡・名勝・天然記念物の「史跡」に指定することが決められ、文部科学大臣に答申される。今後、官報に掲載されて史跡指定となる。
旧新町紡績所は現在、クラシエフーズ新町工場となっており、指定対象範囲には現在稼働している工場施設も含まれる。指定範囲となるのは、重要文化財指定の工場本館・修繕場・機関室と附(つけたり)施設の煙突基礎・工務室を含む約1万㎡で、新町紡績所が操業を開始した明治10年(1877)当時の工場を中心としている。この史跡指定により、建築物だけでなく、埋蔵物も含め指定範囲全体の文化財保存がはかられる。
高崎市内の国指定史跡は、3件の特別史跡を含み13件目。近代の史跡としては初めて。今回の答申で旧新町紡績所など12件が新たな指定を受けることになり、全国の史跡名勝天然記念物は3163件、登録記念物は95件、重要文化的景観は50件になる予定。