まちなかにワンストップの子育て支援拠点

(2015年6月18日)

多機能型住居ビル内に整備を計画

 高崎市は、市営中央駐車場跡地(田町・連雀町)で計画している「多機能型住居整備事業」について、17日の高崎市議会一般質問で小野聡子議員の質問に答え、事業内容を説明した。説明の中で高崎市は、多機能型住居の中に子育て交流拠点を整備していく考えを示した。
 多機能型住居は、まちなかに建設する複合施設で、子どもから高齢者まで交流し、中心市街地に新たなコミュニティとにぎわいの創出をめざす。公有地に民間事業者がこの施設ビルを建設し、市が必要な部分を借り上げるもので、公的な不動産を新たな手法で活用する事業となっている。
 平成24年度にプロポーザル方式によってサンピエール病院などを経営する医療法人社団山崎会が事業者に選定された。事業者選定の発表時に示された工期からは遅れているが、高崎市によれば、現在、着工に向け準備を進めているという。
 施設構成は、1階は地域住民や市内大学生が交流する多世代交流施設や福祉センター、2階に子どもの預かり施設や子育て支援センターが入る予定。中層階はサービス付高齢者住宅等を民間事業者が整備し、高層階は保育士や介護関係に従事する人などの住宅として高崎市が借り上げ、若い世代の人材を確保していく計画。
 2階の子育て支援センターでは、育児支援、相談、情報提供、情報交換、子育てママの就職活動支援・交流スペースなどを設け、幅広い子育て支援の拠点として整備していく考え。当初は高齢者が安心できるサポート体制が強く打ち出されていたが、今回、子育て支援機能にも力を入れていく考えが示された。
 小野議員は「育児相談から就職相談までワンストップの子育て支援の場ができ、更にママ同士の交流スペースもできるので、子育て中の不安、心配事、ストレスを共有することにつながる。全国に先駆けた取り組みになる」とこの事業に期待した。