市政に関心ある、住み続けたい-が8割

(2015年2月12日)

将来に向けた取り組みの実感は?

 高崎市は、昨年8月に実施した「第18回市民の声アンケート」の集計結果をこのほど公表した。
 このアンケート調査は1年おきに実施されているもので、高崎市に1年以上在住している20歳以上の市民6千人を無作為に選び、郵送で調査を行い、約3千人から回答を得た。
 集計結果では、「高崎市政に関心がある」「高崎市に住み続けたい」と答えた市民がおよそ8割以上となるなど、平成22年の前回調査とほぼ同じ傾向になっており、高崎市では「おおむね、良い結果が得られていると考えている」という。

●高崎に住み続けたい/愛着と生活しやすさ
 高崎市に住み続けたい理由では「住み慣れて愛着がある」「生活しやすい」が上位となった。居住年数にかかわらず「愛着がある」が多かった。職業別では、学生の7割が「愛着」があると回答した。居住5年未満は「生活しやすい」「通勤通学に便利」と高崎の利便性を評価する傾向がやや強かった。地域別で特徴的なのは倉渕地域で「愛着がある」が市内で最も高く、「生活しやすい」が最も低かった。
 高崎市外に移りたいと考えている人の理由では「生活しにくい」が多かった。
 高崎市のイメージでは、「ごみ処理がしっかりしている」「日用品の買い物が便利」「北関東の交通拠点として交通網が発達している」「医療機関が利用しやすい」が上位となった。
 高崎市が力を入れて取り組むべきことでは、「高齢者福祉の充実」、「子育て支援の充実」、「利用しやすい公共交通」が上位となったほか、就業や健康、安心・安全に関する要望が多い結果となった。

●高崎市の観光に厳しい市民評価
 高崎市のイメージとして「多くの観光客が訪れている」と感じている回答はわずか12%で下位となった。地域別では榛名地域が最も高かったが16%にとどまった。「交通網が発達している」が63%と高く、「芸術文化活動が盛ん」、「歴史文化遺産が多い」という回答は多いものの、観光誘客に対する市民評価は著しく低かった。
 観光を良くするための施策では、「市内交通の利便性向上」「他の観光地にはない独自の魅力づくり」が、これまでの調査と同様に上位となったが、交通や魅力づくりの比率は下がり、「情報発信」「何度も行きたくなる仕掛けづくり」を求める回答が増えた。「祭りやイベント」を求める回答は低くなっている。交通基盤や魅力あるイベントが浸透し一定の成果を見せている一方、まちの仕掛けづくりと情報発信が足りないことが示された。

●災害への備えは意識の低下も
 災害に備えていることでは、「家族で避難場所・経路や連絡方法を確認」34%、「非常用の持ち出し品や飲食料を用意」34%、「家具などの転倒・落下防止策」31%がこれまでと同様に上位となった。この3項目は回答の前回よりも数%程度ポイントを下げた。
 今回調査から設けられた選択肢では「安心ほっとメールに登録」23%、災害への備えを「何もしていない」19%となった。

●高崎市の将来に向けた取り組みへの評価
 高崎市が実施している将来のまちに向けた取り組みは、各分野で前回よりもややポイントが上がった。
 「行われている」と市民が感じている行政分野は「すこやかで元気に暮らせるまち(健康・福祉)」50%、「便利で快適な住みよいまち(都市・建設)」45%、「豊かな心と感性が育つまち(教育・文化)」44%、「安心でやすらぎにあるまち(環境・安全)」40%となった。
 一方、「人々がつどう魅力あるまち(産業・観光)」、「市民とつくるみんなのまち(地域・自治)」はどちらも27%で、政策・成果を「見える化」する必要も示された。産業・観光分野では「そう思わない」「どちらかというとそう思わない」の合計が21%となった。