高齢者支援を地域で拡充
(2015年2月4日)
給付費増で第1号介護保険料の引き上げ見込む
高崎市は、高齢者の介護、医療、生活支援を日常的な生活圏で充実させるため、これまで 市内9カ所だった「地域包括支援センター」を26カ所に増やすなど、新しい支援体制を盛り込んだ「高齢者安心プラン」を策定し、来年度から3カ年計画で実施する考えを2日の高崎市議会常任委員会で示した。
この「高齢者安心プラン」は現在の計画が平成26年度に終了することに伴って策定され、計画年度は平成27年度から29年度。高齢者福祉と介護サービスなどを一体的に推進するもの。
現在、高齢者の健康や介護相談の拠点となっている市内9カ所の「地域包括支援センター」は、人口の比率によって設置されていた。高崎市は、「地域包括支援センター」を小学校区など生活に密着した地域を基準に、30分以内でかけつけられることをめざし、市内26カ所に「地域型センター」として拡大していきたいとしている。
施設の名称も、行政色の強く業務内容が市民に伝わりにくい「地域包括支援センター」から、わかりやすく親しみやすい「仮称・高齢者安心センター」に変更し、高齢者の生活相談など総合的な窓口機能を持たせていきたいと考えている。本庁には「基幹型センター」を設置し、26カ所の地域型センターと連携させ、高崎市の地域包括ケアシステムを構築する。
現在「地域包括支援センター」の運営は、高崎市が直営しているが、地域型センターは委託とし、積極的な訪問活動を行っていく。本庁の「基幹型センター」は市が運営する。
また、高崎市は介護保険給付費が増加し、平成25年度の259億円から、26年度は272億円、27年度は297億円、平成29年度は340億円が見込まれることから、27年度から65歳以上の第一号被保険者の介護保険料を引き上げ、所得の第5段階では、年額60000円から74400円に引き上げる改定案も、今回の計画の中で示している。
高崎市では、この「高齢者安心プラン」に対するパブリックコメントを2月3日から募集し、年度内に計画を策定したい考え。