3・11 平和への祈り 武藤順九の宇宙 彫刻展
(2014年12月20日)
異色の光のページェント「彫刻展」
高崎光のページェント。関連事業として、旧井上房一郎邸の庭園内で、「3・11 平和への祈り 武藤順九の宇宙 彫刻展」を開催している。グリーンとピン色のライトで照らされた竹林の下、大理石の環の彫刻が4点、並ぶ。宇宙空間に浮かんでいるような幻想的な趣だ。
この武藤順九さんは、1950年仙台市生まれの彫刻家であり、画家。東京芸術大学美術部を卒業後、パリ、スペイン滞在をへて、ローマでアトリエを構える。2000年に、バチカン史上初の抽象彫刻として、順九さんの彫刻「風の環」がローマ法王の夏の宮殿に永久設置された。その後、インドの世界遺産・ブッダガヤ、アメリカ・ネイティブアメリカンの聖地・デビルスターにも永久設置された。更に、アメリカ・NYに9・11アメリカ同時多発テロの慰霊モニュメントも公開されるなど、世界的に活躍している。現在、東日本大震災の鎮魂と追悼のモニュメント建立プロジェクトが進行中だ。作品は、大理石を題材にした「風の環」シリーズが中心で、巨大な大理石を様々な緩やか環に掘り出し、固く冷たい大理石に、柔らかさと温かさ、そして、風が吹き抜けるような緩やかなラインを生み出している。井上房一郎邸のわびさびある庭園に、ぴったりマッチしている。
3・11平和への祈り 武藤順九の宇宙 彫刻展
12月25日まで夜8時まで開催中。入場無料。