東毛広幹道の次は西毛を前倒しで

(2014年10月1日)

写真を拡大西毛広域幹線道路(群馬県パンフレットから)

渋滞解消に向けた道路整備も

 群馬県議会一般質問で、県は、西毛広域幹線道路について、今後の計画を示した。9月22日の一般質問で、岩井均議員、清水真人議員がただした。また、渋滞が発生している道路区間について整備計画を示した。

●世界遺産のアクセスにも重要な西毛広幹道
 西毛広域幹線道路で前橋市千代田町の国道17号から、高崎市、安中市を通り、富岡市国道254号につながる延長27・8km。現在開通しているのは、イオンモール高崎店から前橋方向の部分など6・5kmとなっている。
 事業中の区間は前橋工区、元総社蒼海工区、中央第二工区、高崎西工区、安中工区の5工区の8・1km。元総社蒼海工区は平成27年度半ばに開通見込み。高崎工区、高崎安中工区、安中富岡工区が未着手となっている。
 高崎西工区は、平成21年度から32年度の事業計画で、今年度は用地買収と埋蔵文化財調査を進め、9月に道路改良工事、橋梁下部工事を発注した。安中工区は平成24年度に事業着手し、用地買収を進めており、早期着工をめざしたい考え。
 西毛広域幹線道路について県は、世界遺産の富岡製糸場や荒船風穴へのアクセスにも重要な路線と認識しており、事業効果の高い区間から早期事業着手できるよう検討し、前倒しして着手できるよう努めたいと考えを示した。

●国道406号の渋滞対策で左折レーン50m延長
 高崎西工区は、県道高崎東吾妻線から烏川を渡り国道406号までの区間。西毛広域幹線道路と国道406号の交差部は将来的には立体交差となっているが、当面は406号に接続させる計画。西毛広域幹線道にあわせて新たな交差点が設けられる。406号側に右折車線を整備し、渋滞対策を行う。
 清水議員は、国道406号と国道18号の君が代橋交差点手前の教習所跡地にスーパーの出店計画があり、開店後は交通量が増えることが予想されると指摘した。この交差点では、406号から倉賀野・東京方面への左折車が渋滞しており、県は東京方面への左折レーンを50m延長させる計画で、用地調査を実施しているという。スーパー出店後の交通量は、来客計画の予測交通量は、倉賀野東京方向からの来客者は見込んでいない。

●県道33号線(渋川松井田線・榛名地域)の拡幅を
 県道33号線(渋川松井田線)は、榛名神社、榛名湖に通じる観光用道路として重要で、榛名山ヒルクライムのコースにもなっており、自転車愛好者、競技者の練習が多い。下りは自転車のスピードも上がり危険な場合があることも指摘されている。県は榛名神社入口から榛名湖まで延長3・4kmについて、幅員の狭い区間や急カーブなど道路改良が必要な10カ所を選定し計画的に整備を進める。3カ所を今年度末までに完了する予定。残り7カ所も地元の協力を得て早期完成をはかりたい考え。

●前橋長瀞線の綿貫町から岩鼻町地内の四車線化を
 県道前橋長瀞線の綿貫町から岩鼻町地内の四車線化について、関根圀男議員が県議会で25日にただした。県は、東毛広域幹線道路との交差点から群馬の森を通り、烏川までの1・9kmについて、今年度から4車線化に着手した。この区間では、綿貫町交差点を中心に渋滞が発生し、十分な歩道幅員が確保されていない。県は、現地測量、詳細設計に着手し、詳細設計終了後に、できるだけ早く用地調査に着手したい考え。