利用が少ない支所地域
(2014年8月27日)
利便性と運行補助金のバランスが課題
高崎市は、支所地域の公共交通体系を見直し、今年4月1日から市内循環バス「ぐるりん」の支所地域の路線を変更した。路線変更後の利用実績について、19日に高崎市は高崎市議会総合交通対策特別委員会に報告した。箕郷地域などで「「ぐるりん」の利用が特に少ないことが高崎市のまとめで示された。
高崎市では、地域ごとの検討委員会で意見をとりまとめ、ぐるりんの利用が少ない支所地域の路線を見直し、4月から新しい路線による運行を開始した。
箕郷地域では、曜日別・土日祝運休で4つの路線を地域内で運行させているが、1カ月間の利用者は、4月の142人から7月は203人。群馬地域は2路線を日曜祝日運休で運行し、4月の420人から7月は450人。新町地域は全日運行1路線と土日祝運休の1路線の2路線で、4月は210人で7月は192人。
4月から3カ月で、増加あるいは一定数の利用者が見られるが、箕郷地域の白川線は7月の1カ月間で27人、生原線は21人、柏木線は49人など、一日の利用者が数人程度と伸び悩んでいる実態もあった。
箕郷地域の路線変更では、地元の検討委員会の要望を反映させ、箕郷東小学校と車郷小学校の児童の登下校にぐるりんを利用できるようにしたり、狭い道路も通行できるよう小型車両を導入、バス停以外でも自由に乗降できる区間を設定した一方、高崎地域に比べて運行本数は少なく、土曜日、日曜日は運休するなど、運行経費と利便性のバランスが大きな課題になっています。
ぐるりんを運行するための補助金額は、利用の多い高崎地域の路線の増収などで、平成20年度の約3億4千万円から25年度は約2億8600万となっている。
市は、特別委員会でぐるりんの利用実績について報告し、利用の少ない路線については議員からも懸念された。富岡市長は「ぐるりんだけでは交通弱者の対策を解決することはできず、総合的に取り組んでいきたい」 と考えを述べた。