シメサバでアニサキス食中毒

(2014年8月12日)

市内の飲食店で発生

 高崎市保健所は、高崎市内の飲食店で食中毒が発生し、この店を8月12日から14日まで3日間の営業停止にしたことを、12日に発表した。
 高崎市保健所の発表によれば、10日午後8時頃に市内飲食店でシメサバ、マグロ、サーモンなどの刺身を食べた30代女性1人が夜中0時頃に吐き気、腹痛を呈し、医療機関を受診しところ、医療機関の内視鏡検査で、患者の胃からアニサキスが摘出された。
 高崎市保健所は、医療機関から連絡を受けて調査を行い、女性が飲食店で食べたシメサバを原因とする食中毒と断定した。
 高崎市保健所によれば、アニサキス食中毒は、アニサキスが寄生している魚介類(サバ、アジ、イワシ、カツオ等)を生食し、アニサキスの幼虫が人の胃腸壁に侵入して引き起こされる。刺身のほか、酢漬け、しょうゆ漬け、にぎり寿司の報告がある。潜伏期間は1時間から36時間で、ほとんどが8時間以内に発症する。症状は、激しい腹痛、吐き気、嘔吐。
 予防法は、中心部まで十分に加熱する。刺身等で食べる場合は冷凍する(マイナス20度Cで24時間以上)。新鮮な魚を選び、速やかに内臓を取り除く。鮮度が落ちると、アニサキスは内臓から筋肉に移動することが知られている。調理、提供時には、目視で確認し、アニサキスを除去する。塩、わさび、しょうゆなど、一般的な料理で使う程度の量ではアニサキスは死滅しないという。
 群馬県内の食中毒は、これまでに4件、患者数52人、高崎市内は、これまでに2件が発生し、患者は32人となっている。