道路橋梁の定期点検本格実施に/国交省高崎事務所が総力戦
(2014年8月8日)
高崎市管理は1491橋。26年度に86橋点検
日本の高度成長期に建設されたトンネルや橋の老朽化が進み、こうした道路構造物の維持管理の重要性が指摘されており、今年7月1日から、トンネル、橋等については、5年に一度の頻度で、近接目視による点検が実施されることになった。平成24年12月の中央自動車道笹子トンネル天井板落下事故を契機に、緊急的な取り組みとともに計画的な維持管理の重要性が強く認識された。
国土交通省によれば、全国には、橋長2m以上の道路橋が70万橋あり、市町村管理のものが約7割となっている。また古くて建設年度が確認できない橋梁は、橋長2m~15mの橋梁で約30万橋となっているという。
国土交通省高崎河川国道事務所は、7月からの5年点検本格実施に伴い「群馬県メンテナンス協議会」を設置し道路メンテナンスの総力戦を展開する考えを示しており、必要な支援を実施していく。
高崎河川国道事務所が市町村に対して実施した意向調査によれば、人材不足や予算不足、技術力向上を理由に、約半数の市町村から支援が求められた。
同事務所のまとめによれば、市町村が管理する橋梁は1万2452橋あり、平成26年度は、この5%にあたる539橋を定期点検し、そのうち191橋が一括発注となり市町村の負荷を軽減する。
同事務所では、橋梁点検費用として、年間8億円、5年間で40億円の費用が必要になるものと試算しており、平成27年度以降、継続していくため予算措置と技術者の平準化が必要としている。
鉄道の橋梁は51橋で、26年度は11橋の点検を鉄道事業者に委託する予定。
同事務所の資料によれば、高崎市が管理する橋梁は、1491橋で群馬県で最も多く、高崎市は、平成26年度に、全体の6%にあたる86橋を点検する予定になっている。