画家 安野光雅展 ふしぎなえ から 繪本 三國志 まで
/高崎市タワー美術館
(2014年7月17日)
『ふしぎなえ』より 1968年
『天動説の絵本』より 1979年
「白馬先勝」『繪本 三國志』より 2008年
「ポルトの町並み」『風景と出会い』より 2009年
©空想工房/画像提供:安野光雅美術館
不思議な不思議な世界へようこそ
階段で2階に登ったはずなのに、たどり着いたのは1階、また登ると1階に戻っている-。そんな不可能図形の不思議な世界を描いた『ふしぎなえ』で絵本界にデビューしたのは、1926年島根県津和野町に生まれの安野光雅、当時42歳。言葉のないこの絵本は世界各国で出版され、日本語版に至っては68刷となっている。絵だけで面白さが伝わる世界観は、そのバックボーンとなる幅広い学識と豊かな想像力の賜。不自然ではないのに不思議な世界に大人も子供も引き込まれていく。
科学の世界も楽しく
天動説が信じられていた時代、迷信に囚われていた人々の暮らしが描かれている『天動説の絵本』。後半は、船乗りが「船の帆先が始めに見える」ことにより地球の球形を説明している絵が描かれ、地動説が唱えられ文明の進歩がわかるような知性あふれる作品だ。
安野さんは、「地動説が証明されるまでたくさんの人が処刑されるなど多くの人の犠牲があった」など知の歴史についても伝えたいという。難しい科学も安野さんの絵本にかかると楽しみながら学ぶことができそうだ。
大作『繪本 三國志』
また本展は、4年の歳月をかけて中国全土を取材し、制作された超大作『繪本 三國志』が広いスペースを使って紹介されている。三國志ファンも、まだ知らない人も三國志に触れる新しい出会いになりそうだ。その他、月刊誌の表紙を飾る世界各地の風景画も優しい色合いで癒やされる内容。50年の画業を振り返る画家・安野光雅の多彩な世界をご家族そろって味わってほしい。
名称 | 画家 安野光雅展 ふしぎなえ から 繪本 三國志 まで |
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住所 | 高崎市タワー美術館 (〒370-0841 高崎市栄町3-23) |
電話 | 027-330-3773 |
営業時間 | 午前10時~午後6時(入館は午後5時30分まで 金曜日のみ 午前10時~午後8時(入館は午後7時30分まで) |
HP | http://www.city.takasaki.gunma.jp/docs/2014062900015/ |
備考 | 休館日:毎週月曜日(祝日の場合は開館し、翌日休館) 会期中の休館日: 7月14日・22日・28日、8月4日・11日・18日・25日 観覧料 一般:600円(500円)、大学・高校生:300円(250円) ※( )内は20名以上の団体割引料金 ※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた方、および付き添いの方1名、65歳以上の方、中学生以下は無料。 |