入院している子どもたちの学習環境を

(2014年6月12日)

県立赤城養護学校高崎分校を要望

 11日の高崎市議会一般質問で、小野里桂議員は、病気やけがで長期入院している児童生徒の学習環境づくりについて質問した。
 入院している児童、生徒が治療を受けながら学習するための県内唯一の「病弱特別支援学校」として「県立赤城養護学校」が前橋市の群馬大学附属病院に隣接して設置され、分校、分教室として、日赤分校、桐生分校(桐生厚生総合病院)、伊勢崎分校(伊勢崎市民病院)、小児医療センター分校、群馬中央病院分教室(前橋市)、公立藤岡総合病院分教室、公立富岡総合病院分教室が設置されている。
 本校には小学部、中学部、高等部、分校・分教室には小学部、中学部が設置されており、入院前に通っていた学校と連携をとりながら教職員が指導を行っている。病院や隣地に設置されているので医療スタッフと連携し通常の授業が行われ、退院後スムーズに学校に戻れるように対応している。
 高崎市教育委員会によれば、赤城養護学校で学んでいる児童生徒は約170人で、高崎市の児童・生徒も年間に25人前後学んでいる。制度上は転校となるが、手続きは簡単で、短期間の入院でも対応でき、これまでは2週間から4週間程度の利用が多いという。
 小野里議員は「潜在的にはもっと多くの子どもたちが必要としているのではないか」と述べ、県内に分校・分教室が7カ所あるが高崎市内にないため、設置を検討するよう市教委に求めた。小野里議員は、高崎総合医療センター建て替えの際に確認したが、既に設計が終わっており、設置には至らなかったという。 市教委によれば、分校や分教室を設置する基準は特に定められておらず、病院と保護者から要望があった場合に総合的に判断し、設置されるという。公立病院以外では群馬中央総合病院が要望し設置されている。
飯野教育長は「子どもたちや保護者にとって心強い存在だ。県立施設なので市がどのようにアプローチできるか研究したい」と答えた。