延養寺で恒例の「青葉祭り・ほうずき市」 6月15日(日)/あら町

(2014年6月11日)





今年で10年目のほうずき市

 弘法大師を宗祖とし、高野山金剛峰寺を総本山とする真言宗のお寺・延養寺では、6月15日の弘法大師(空海)の誕生の日に青葉祭り・ほうずき市を開催している。昔、本堂の南側には花市場があり、「お江戸みたけりゃ高崎田町」のいわれを伝える賑やかさがあったという。しかし、市場が移動し問屋町が出来てから、「効率化が進んでかつての町の賑わいがなくなり、さびれてしまった」と佐藤瑛照住職は話す。「えびす講もお正月の準備で多くの農家の人で賑わった」。そんなかつての活気を少しでも取り戻せないかと、10年前から始めたのがこのほうずき市だった。「最初は数人が来ただけでした」と笑うが、花屋さんに特別にお願いしてほうずきを100鉢用意してもらっており、今では檀家さん以外の方も足を運んでくれるようになった。

抹茶やそうめんでお接待

 当日、お茶やそうめんの「お接待」があり、また、ブリザーブドフラワーの出店や高崎ちんどん倶楽部が参加し、盛り上げてくれるという。関東ではあまり馴染みがない「お接待」とは「大衆供養」とのことで、参拝者にお茶や食事等を振舞うことで供養につながるという。「相身互いといい、この世はお互い様。スーパーで売っている肉や野菜も自分でとるのは大変なこと。ありがとう、なんです」と話す佐藤住職。延養寺のほうずき市で人々が行き交い、心のこもったお接待が、忘れてはならない当たり前の日常を思い出させてくれるかもしれない。