豚流行性下痢の発生予防支援を実施/高崎市
(2014年5月26日)
ワクチン補助と消毒用消石灰配布。県内初の対応
群馬県内の養豚農家で、豚流行性下痢(PED)の発生が続いていることから、高崎市は、養豚農家を支援するため、ワクチン費用の補助と豚舎を消毒する消石灰の配布を実施する。
農林水産省のまとめでは、5月19日現在で、全国38道県、664農場でPEDが発生し、約74万3千頭が発症、約20万頭が死亡している。群馬県内では、約3万6千頭が発症し、約1万頭が死亡している。群馬県のまとめでは26日現在で、PEDの確定が46例、疑う事例では55例で、高崎市を含む西部地域では6例となっている。
県は、発生原因と感染経路の特定を急ぎ、疫学的調査を実施しているが、現時点では特定されていないという。
高崎市によれば、現時点での養豚農家の対応は、哺乳豚の発症防止や発症した場合に症状を軽くするため妊娠豚(母豚)へのワクチン接種、豚舎や農家敷地内等の消毒として消石灰を散布するしかないという。
ワクチン接種は2回必要で、消石灰散布もPEDが収束するまで継続しなければならず、高崎市では養豚農家の経営安定のため支援策を実施することを決めた。市では、家畜防疫対策の中に、これまでPEDが含まれていなかったことから、今回、助成対象に加えた。高崎市が県とJA全農ぐんまに確認したところ、今回のPED支援対策としてこうした助成を実施するのは、県内では初めてのようだ。
市内に助成対象となる養豚農家は33戸、母豚は約3400頭で、ワクチン代補助として115万円、消石灰無償配布として25万円を措置する。