事業所税への助成、手厚さを継続
(2014年5月21日)
赤字決算は全額、黒字は4分の3
高崎市は、事業所税が賦課される中小企業を対象に平成23年度から実施している「中小企業経営安定化助成金」の助成割合を、今年度も当初計画よりも引き上げ、赤字決算の企業は税額の全額、黒字決算の場合は税額の4分の3を助成することにした。対象となる決算期間は、平成26年7月から平成27年6月。
この助成制度は、事業所導入に伴い、経営環境の厳しい中小企業を対象に、平成23年度の導入から5年間について段階的な助成を行うもので、赤字決算の事業所に対しては5年間全額助成、黒字決算の事業所は、平成23年度の初年度が2分の1、2年目が3分の1、3年目が4分の1で、4年目以降の助成はなかった。
富岡市長は就任後、東日本大震災の影響や円高など中小企業の経営環境を考慮して助成割合を見直し、赤字決算は全額、黒字決算は4分の3とし、助成率を据え置いている。
富岡市長は「助成率については状況を見ながら、毎年判断していきたい」と考えを示してきたが、今年度は、輸入原材料費の高騰、消費税引き上げの影響などを考慮した。
高崎市によれば、平成24年度は、赤字決算288件で助成額5億2200万円、黒字決算275件で助成額4億8600万円。25年度は赤字決算が約270件、黒字決算が約310件となり、黒字決算の企業が増えているという。