6月までに全校スタート/学力アップ推進事業
(2014年5月19日)
算数・数学を重点に子どもたちの「やる気」引き出す
子どもたちの学力アップをめざして、高崎市教育委員会と地域、保護者が連携して実施する「学力アップ推進事業」が5月からスタートした。高崎市教育委員会は、19日の高崎市議会総務教育常任委員会で、逆瀬川義久議員の質問に答え、現在の様子を報告した。
この事業は、学校の放課後や土日曜日を利用し、地域ボランティアが子どもたちの学習指導を行うもので、各学校区の地域運営委員会を中心に準備が行われてきた。
市教委によれば、4月末に学習指導を担当するボランティアに対して説明会を行い、市内小学校58校・中学校25校、計83校のうち、5月に19校で第1回目の学習会が実施された。5月中に42校、6月に22校が学習会を開始する予定になっている。
学習会の開催頻度は、週1回が30校、2回以上が53校。このうち、土曜日に開催しているのが19校。対象とする学年は校区によって様々となっているが、中学校では全学年を対象としている校区がほとんどだという。年間の開催回数は平均で、小学校で53回、中学校で37回。
学習会は、算数、数学を重点にしており、小学校では国語、中学校では英語に力を入れている校区もある。教材は市教委が用意したプリントが活用されており、市教委では、ボランティアが指導しやすいように解答・解説を提供している。子どもたちがわからない箇所を、マンツーマンで指導するのが特徴となっている。
飯野教育長は「子どもたちの顔つきが変わり、勉強が楽しかったと成果も出始めている。子どもたちの学習のスピード応じた指導が良いのではないか」と所感を述べた。一方、中学校では部活動が毎日行われており、市教委では、部活動を休ませて学習会に参加させるのは好ましくないと考え、学習会の開催日程などの調整も課題となっているようだ。
また、指導ボランティアの確保も地域によっては課題となっており、高崎経済大学の学生50人超がボランティアとしてこの事業に協力している。飯野教育長は、語学教育でレベルの高い群馬県立女子大の学生、に英語指導のボランティアとして協力してもらえるよう取り組んでいると述べた。