安楽寺で花まつり/倉賀野町
(2014年4月9日)
桜の花吹雪舞う中でー
4月8日はお釈迦様の誕生日、それを祝して全国の寺院で花まつりが行われる。
倉賀野町の旧中山道沿いに立つ安楽寺では、毎年花まつりの行事を大切に伝えている。境内に作られた花御堂(はなみどう)には、浴仏盆(よくぶつぼん)と呼ばれる水盤が置かれ誕生仏を安置、参詣人はその頭上に杓で甘茶をかける。半裸の仏像は、右手を高く左手を低くして天上天下を指した姿を模したもの。甘茶をかけるのは、九つの竜が水を吐き、生まれたばかりの釈迦の体に注いで産湯としたという伝説に基づいている。
この日も地域の人たちが同寺を訪れ、甘茶をかける姿が見受けられた。桜の花吹雪が舞う中で「お釈迦様に甘茶をかけて、無病息災を願うもの。年々、訪れる人が減っているの。伝統的な行事を大切にしてほしいね」とある檀家の女性はしみじみと話していた。
眼の病に御利益
同寺のご本尊は七仏薬師如来で、本堂裏の古墳石室内の三方の壁面に彫られた七体の石仏である。諸病平癒でとりわけ眼の病にご利益があるという。「巳年」ごと(十二年に一度)に御開帳を催し、一般公開しているということで昨年大々的に御開帳の催しが行われた。
まだまだ知らない地域の宝物を探しに、春の散歩に出かけるのも悪くない。