地域に寄り添って50年

(2018年12月31日)

株式会社スズラン 高崎店

 

お客様のご愛顧に感謝

昭和43年(1968)11月に開店したスズラン百貨店高崎店は、今年11月で50周年を迎えた。その記念イベントとなる「50年祭」として、10月24日と来年の春(予定)に一週間におよぶお客様大感謝セールの実施を決定した。10月のセールの初日には開店を待つ人の長蛇の列ができるなど大盛況だった。「半世紀にわたり、お客様がスズラン百貨店高崎店を大切にしてくださり、感謝の気持ちでいっぱいです」と、昨年11月に同店の店長に就任した安中隆二さんは話す。

 

セール期間中には、高崎市の50年の歩みを振り返る写真展も開催。9月からお祝いムードを盛り上げている50周年記念仕様のショッピングバックは、イラストレーターのソリマチアキラ氏を起用し、ポップなイラストを多用した心躍るデザインと好評だ。

 

また、シンガーソングライターの和泉まみさんが歌う『スズラン』を、キャンペーンソングとして採用。恋人と寄り添って生きるという歌詞の内容が、お客様と共に歩んできた同店のイメージにぴったりで、10月28日には、和泉さんを招いた店頭ライブで盛り上がった。

 

11月1日〜6日には『四国八十八カ所霊場巡り』を館内で開催。各札所のご本尊が描かれた掛け軸と、その下に札所の砂を敷き、これを踏んでお参りすることで、四国八十八ヶ所巡りと同じ功徳が得られるというイベントで、多くの来場者を迎え大好評を得た。

 

 

スズラン百貨店高崎店を取り巻く時代の変遷

スズラン高崎店が開店する4年前の昭和39年には、地元資本の「藤五百貨店」が高崎初の百貨店としてオープンした。高度経済成長期を迎え、日本中が景気拡大に沸いた時代、商都高崎は商圏としての魅力を増していた。スズラン百貨店高崎店が開店する半月前には、通りを同じくする大手前通りに、地下1階、最上階の地上9階に回転展望喫茶室「高崎スカイラウンジ」を設け、本格的な百貨店に衣替えした「高崎スカイビル」が開店した。2つの大型店が開業すると、藤五百貨店から鞘町広小路にかけて動いていた買い物客の流れが同店まで延長された。

 

しかし、昭和51年(1976)にニチイ、ダイエー、翌年の高崎髙島屋の出店により、商業の重心は高崎駅前に大きく移動。一方で店舗の郊外化が進み、販売構成比は昭和54年に郊外が中心市街地を上回った。

 

昭和56年に「高崎スカイビル」が閉店し、昭和60年に藤五伊勢丹が撤退すると、高崎駅西口の大型店の集中が一極化。スズラン百貨店高崎店が西の極として、駅周辺と高崎城址地区の間の商店街に人の流れを呼び込み回遊性を高めると、地元経済界からの期待が膨らんだ。同店は昭和50年代後半に地域一番店に成長した。

 

コンパクトな組織の機動力で“らしさ”を創造

スズラン百貨店高崎店は、地域密着の姿勢を貫き、地元志向と半歩先行く提案型の絶妙なバランスを発揮して都市型百貨店とは一線を画してきた。コンパクトな組織構成で、顧客の声やニーズにスピード感と柔軟性をもって対応するクイックレスポンスを強みに差別化を図ってきた。昨年11月に安中店長が就任して以降、その傾向はさらに強まっている。

今や60歳代が主たる顧客層となり、同店は健康で美しく行動的なライフスタイルを送りたいというニーズに寄り添う品揃えで、きめ細かく対応する。

ワコールのシルバー向け総合ライフスタイルブランド「らくラクパートナー」の売場に杖や手押しのキャリーバッグをプラスし、フィットネスなどのスポーツウエア売場を駐車場連絡通路付近に展開。ミステリーハンターとして知られる高崎出身の竹内海南江さんが商品開発に加わった旅行用品のコーナーを設置するなど、便利で楽しく買い物ができるような売場づくりに努め、いつもそこにある安心感や親しみやすさで支持されている。

 

 

地域密着型ならではのサービス

スズラン百貨店で買い物をする魅力として、全国トップクラスの還元率を誇る「スズランカード」があり、「買い物するならスズランで」という根強いファンの獲得に効果を発揮している。また、ポイント交換機を本館6階に移動したことで、来店のお客様の回遊性促進を図っている。

同店は国道17号線からわずか数百メートルの立地にあり、駐車場も整備されている。特に、平面駐車場の利用しやすさが支持されている。9月からは、駐車場料金を午後3時以降の入庫に限り2時間無料(1円以上の購入で)を実施中だ。

11月17日・18日には、商都高崎を代表する名物行事「高崎えびす講市」が開催され、今年は第90回の節目となる。地域との連携を一層深める同店では、“えびす袋”を3,000袋に増やし両日にわたって盛り上げていく。

「若い方たちは、ネットでの購入が多く、なかなか店舗に足を運ぶことも減っています。当店では、商品を手に取り販売員とコミュニケーションを図りながら、発見や喜びのある買い物を楽しんでいただける環境をつくっていきたい」と、高崎中心市街地の西の拠点として、次なる50年へ向けて一歩を踏み出していく。

 

株式会社スズラン高崎店

店長兼営業部長  安中 隆二さん

高崎市宮元町13-1

TEL:027-326-1111

 

 

高崎の都市力 最新記事

  • 株式会社環境浄化研究所
  • シネマテークたかさき
  • ラジオ高崎
  • 高崎市
  • 広告掲載募集中