〝声〟の需要を掘り起し
(2020年05月31日)
One's Voice 佐山さん
Jリーグやプロ野球の場内アナウンスで、サポーターと同じ熱量で選手とスタジアムの一体感を生み出し盛り上げるスタジアムDJ。
佐山裕亮さんは、20代後半から、こうしたスポーツにかかわる“声”の仕事に携わってきた。現在は、TOYOTA GAZOO RacingラリーチャレンジのメインMCやザスパクサツ群馬のスタジアムDJを務めながら、地域の野球やサッカー大会の実況中継なども行っている。
高崎高校に通いながら、将来はアナウンサーや声優など“声”の仕事をしたいと考えていた佐山さんは立教大学に進学。多くの人気アナウンサーを輩出してきた放送研究会に所属しながら、アナウンサーと声優の養成所2校に通い演技力やアナウンス技術を磨き、卒業後は「ラジオ高崎」に就職。報道番組や音楽、バラエティーなど幅広い分野の番組を担当するなど活躍した。
しかし、仕事の傍ら続けていた舞台活動に専念したい気持ちが増して、3年が経過したところでラジオ高崎を退社し上京。「小劇場でしたが、60本の舞台に出演しました。しかし、チケット販売等、舞台にお金が消えていく状況に心が徐々に削られていきました」と、30代になって佐山さんは方向転換を図ることになった。
二度目のUターンは、高崎周辺の山河や田園風景、地元の人たちの人情味に触れ、心身の緊張感がほぐれるような心地よさがあった。この地で再起を誓い、フリーランスで仕事を受注するようになった。スタジアムDJもその一つだ。
しかし、地方ではまだまだ“声”を使った仕事自体が少なく、もっと気軽に“声”を活用できる環境をつくり発信していく必要性を感じるようになった。そこで、自分が核となって需要を掘り起こし、良質で安価な“声”の供給を行いたいと、今年2月1日に「One’s Voice」を立ち上げた。自身はもちろん、今まで培ってきた人脈の中からフリーランスで活動している声優や俳優と提携し、好みやニーズに応じた人選を可能にしている。
「屋号をもってきっちり活動することで、認知度や信頼感を高め、“声”で地域のお役に立ちたい」と佐山さんは表情を輝かせる。
イベントや企業PR、商業施設内のアナウンス、競技会、結婚式など、多様なシーンで“声”のチカラが益々ものを言いそうだ。
「One’s Voice」はナレーション、司会、実況中継などにふさわしい人材を手配し“声”の困りごとを解決する事業を展開。良質で誠実、安心価格、多言語にも対応と充実のサービスを提供。例えば、野球・サッカー・バスケなど子どものスポーツ活動の思い出に、プロのスタジアムDJの声が演出するCD制作も手軽にできる。
One’s Voice(ワンズボイス)
代 表 佐山 裕亮さん
住所:高崎市浜川町55-2