思いやりとルールでネットいじめ防ごう
(2015年08月31日)
いじめ防止子ども会議で提言
インターネットのSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)による子ども同士のトラブルが、いじめにつながる事例が全国でも増加していることから、高崎市教育委員会は全市的な取り組みを行っており、その一環として、SNSによるいじめの根絶をめざして児童生徒が話し合う「子ども会議」を29日に開催した。
子ども会議には、市内小中学校の代表約80人が参加。SNSのゲームや書き込みが原因で友達と仲が悪くなり、不登校になってしまった架空の少年A君の物語を取り上げ、SNSの問題点やいじめ防止についてグループに分かれて話し合った。
子どもたちからは、SNSでは相手の表情が読み取れず誤解を生じて友情を壊すこと、深夜までSNSで遊ばないためのルールの必要性、SNSにプライバシー情報を書き込むと不特定に拡散する危険性があることなどが意見として出され、一度広がってしまうと自分たちの力では対処できない事態になることも指摘された。
この日の会議の提言として「相手の気持ちになって考えよう。直接会って話をしよう。早めの大人に相談しよう。ルールを守る」がまとめられた。子どもたちからは「自分たちから積極的にいじめ防止に取り組んでいきたい」「会議の内容を全校集会でみんなに伝えたい」など、主体的な活動につなげていく決意も発表された。
高崎市教育委員会の飯野教育長は「SNSを家で一度も使ったことがない子は少ないのが実態。自分の学校で何ができるか具体的に考えてほしい。友だちはみなさんの最高の財産です」と話し、子どもたちの取り組みでいじめをゼロにしていこうと呼び掛けた。