文化財保護に大きな功績

(2016年12月1日)

堀口さん、富岡市長、原田さん

堀口さん・原田さん

 平成28年度高崎市文化財保護賞の授賞式が11月22日に高崎市役所で行われ、受賞者の堀口吉久さん、原田政男さんに富岡市長から賞状と記念品が手渡された。
 堀口さんは、下佐野町の漆山古墳の保存管理につとめてきたとともに、今回、同古墳と古墳の管理用地を高崎市に寄贈した。漆山古墳は、6世紀に築造された前方後円墳で、佐野古墳群の中でも最大規模。凝灰岩の巨岩を積み上げた全長8mの横穴式石室を持っている。ヤマト王権の直轄地「佐野屯倉(三家)=さののみやけ)」の推定地であることから、上野三碑の山上碑や金井沢碑を建てた一族の祖先で佐野屯倉を管理していた豪族が葬られていた可能性が高いという。
 同古墳の寄贈を受け、富岡市長は「大切に保存管理していきます」と話し、高崎市では貴重な史跡として市民が見学できるよう整備する。堀口さんは「高崎市に活用してほしいと長く考えてきました。古墳の価値を認めていただいて本当にうれしいです」と話している。
 原田さんは、高崎市指定文化財「高崎藩用白檀浮線綾紋小頭具足」の保存管理につとめた。この具足は、高崎藩の記録にも記載された「江戸六領」のうちの一つで、参勤交代の際に着用した公用のもの。高崎藩雑兵具足の中でも上質で工芸的にも優れている。江戸六領の中で、市内で確認されている唯一の具足で、このほど骨董収集家の原田さんが購入し、市外への流出を防いだ。原田さんは高崎市に縁のある美術品、文化財を収集し私設資料館で保存管理している。原田さんは「具足の価値が認められたことは本当にうれしいです」と話している。

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