第37回高崎映画祭 最優秀新進俳優賞・最優秀新⼈俳優賞

(2024年01月18日)

最優秀新進俳優賞 辻凪子 『凪の憂鬱』
最優秀新進俳優賞 堀家⼀希 『世界は僕らに気づかない』 © 「世界は僕らに気づかない」製作委員会
最優秀新⼈俳優賞 花瀬琴⾳ 『遠いところ』 © 「遠いところ」フィルムパートナーズ

最優秀新進俳優賞

辻凪⼦『凪の憂鬱』

受賞理由

主⼈公の契約社員・凪を実にチャーミングに演じている。

有給休暇が始まる前⽇に彼⽒に振られたり、思わぬ事態が続いたりと、毎⽇は憂鬱な時間の連続でもあるのに、観ているこちら側の肩の⼒がふっと抜けてしまう。

すべての時間が彼⼥にかかると、まあるく温かくなってしまうから不思議だ。

天性の魅⼒もさることながら、発する⾔葉の置き所や纏う空気の扱い⽅に底知れぬ演技の深みを感じた。今後の躍進が期待される。

 

最優秀新進俳優賞

堀家⼀希『世界は僕らに気づかない』

受賞理由

フィリピン⼈の⺟親と⼆⼈で暮らしてきた⾼校⽣・純悟を、感性ほとばしる存在感で演じあげている。

会ったことのない⽗に対する想い、⺟への深い愛情ゆえの反発、⾃⾝の恋⼈への引け⽬そのどれもに、少年の葛藤と怒りが滲む。

その真意が⾒えてこなければ、観客を惹きつける事はできないが、誠実で純粋な⼈間性を浮かばせる⼈物像が、求⼼⼒を持っていた。物語の核を訴求し、希望を⾒せる物語へと昇華した⼒量が⾼く評価された。

 

最優秀新⼈俳優賞

花瀬琴⾳『遠いところ』

受賞理由

17歳で⼦を持ち、働かない夫の代わりにキャバクラで働きながら家計を⽀える主⼈公・アオイを体当たりで演じあげている。

あらゆる感情に翻弄されながらも、⺟として存在するというとても複雑で難しい役どころであるが、説得⼒を持って表現し切っており、その感性の鋭さに賞賛の声が集まった。

 

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