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身体と心を整える革新的なメソッド“フェルデンクライス”って何？

　「例えば腰痛のある方は腰痛を引き起こす体の使い方をしてしまっています。フェルデンクライスメソッド（FM）では、普段しない新しい体の動かし方を脳に伝えることで、体が新しい動きを始めて痛みが軽減される体に変わります。医療ではなく体の学びです」。FMのプラクティショナー（インストラクター）であるLittle Bird代表・吉田圭佑さん（高崎市出身）はこう話す。
　格闘技経験者である吉田さんは27歳の時に腰痛が悪化し、書籍で知ったFMを受けた。すると腰痛だけでなく頭痛も改善、呼吸は楽になるなど心身ともに変化を感じ「心と体がつながるのを実感」。その際、「腰が悪いのではない、痛みを出すのが得意なだけだ」と言われ、衝撃を受けたという吉田さんは、人生を方向転換。勤めていた地元の大学の助手を退職し、FMのプラクティショナーへの道を選んだ。

俳優やダンサーが広めたメソッド

　フェルデンクライスは、1940年代に物理学博士のモシェ・フェルデンクライスが創出したメソッドで、柔道家でもあった博士が、ケガをした自身の膝を自ら編み出した方法で改善させたことに始まる。その後、体系化され世界に広がり、日本では舞台俳優やダンサーが取り入れたことで広まった。
　FMの魅力について吉田さんは「心と体が一致しリラックスすると自信を取り戻すことができ、新しい挑戦や、柔軟な対応ができる自分になれます」と話す。FMは一人一人違う個性を大切に自分なりの生き方ができるようになる、スポーツでも医療でもない新しい世界観がありそうだ。

２種類のレッスンで心と体を整えて

　レッスンは２種類あり、パーソナルレッスン（FI）とグループレッスン（ATM）がある。ATMは、プラクティショナーの言葉によるガイドでマットの上で体を優しく動かしていく。余分な力を抜いて動くため無理がなく、感受性も高まり、自分の体に多くの可能性が残されていることを発見できる楽しいレッスンだ。FIは、プラクティショナーの手技により行われ、痛みや思うように体を動かせない原因となっている「無意識の体の癖」を最小限に抑えながら、最適な動きを探していく。運動能力が高まり、疲労や痛みの軽減につながるなどの効果が望める。
　吉田さんは「FMが市民権を得て、身近な存在にすることが夢。より多くの人にこのメソッドの素晴らしさを体験してほしい」と笑顔で夢を語る。今回FIを体験した筆者も実は腰痛持ちだったが、すっかり腰痛のない毎日を楽しんでいる。「体にはもっと可能性がある」ことを知った筆者もおすすめ。是非、ビビッと来た方は吉田さんに連絡を！