第35回高崎映画祭授賞式
(2022年03月29日)
春本監督「映画は人や時代を描く」
第35回高崎映画祭授賞式が3月26日に高崎芸術劇場で行われ、「由宇子の天秤」で最優秀監督賞を受賞した春本雄二郎監督と横浜聡子監督ら14人が登壇し、受賞の喜びを語った。
「いとみち」で最優秀新進俳賞を受賞した駒井蓮さんは「高崎は初めて映画を撮った場所。たくさんの方々が支えてくださり感謝の気持ちでいっぱいです。たくさんの出会いを大事にして真摯に取り組んでいきたい」と喜びを語った。
「茜色に焼かれる」で最優秀新進俳賞を受賞した片山友希さんは「完成した作品を見て、映画で生きていくことを決心できた」と話し、片山さんが主演した群馬ロケ作品「フタリノセカイ(第35回高崎映画祭クロージング上映作品)」の飯塚花笑監督が祝福に訪れた。
「由宇子の天秤」で最優秀監督賞を受賞した春本雄二郎監督は、同作品を高崎ロケで制作した経緯や映画への思いを「映画は人や時代を描くこと。高崎でなければ完成しなかった」と語るとともに、同作品のテーマである「正義」を現在の国際情勢と重ね合わせて問題提起した。
横浜聡子監督は「フィクションの力を信じている。健やかで力強い映画を作っていきたい」と意欲を見せた。
「偶然と想像」で高崎映画祭最優秀作品賞を受賞した濱口竜介監督は、「ドライブ・マイ・カー」がアカデミー賞に4部門で候補入りしたことから、アカデミー賞授賞式が行われるロサンゼルスからインターネット中継で参加し「必ず高崎にうかがいます」と話した。
また「ドライブ・マイ・カー」で各俳優賞を受賞した西島秀俊さんや三浦透子さん、岡田将生さんはビデオメッセージを寄せた。
授賞式のオープニング映像としてひまわり畑が写し出され、ウクライナで撮影された名作「ひまわり」を通して、高崎映画祭らしい平和へのメッセージを伝えた。
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