「時」と「記憶」をテーマに現代アート
(2016年05月2日)
旧赤羽楽器で5日まで
今年の2月末に閉店した赤羽楽器店の空き店舗を会場に、フランスと日本のアーチストによる現代美術展「タイムカプセル アートは続く」が5月1日から5月5日まで行われている。
この展覧会は、大橋町のアートスペース「パレ・ド・パリ」を拠点に芸術活動を行っているフレデリック・ヴェジェルさんと須藤佳子さんがアートディレクターをつとめ、1世紀にわたる赤羽楽器店の歴史と人の記憶をテーマに、5人のアーチストが作品を出展。1階から3階まで、フロアごとの展示を楽しんでもらう。空き部屋の空間を生かした作品群は、それぞれの世界観を提示し、視覚や発想のおもしろさとともに、時間や存在といった哲学的な問いかけを投げかける。
1階は「ひきとめられた時」をテーマに、小池浩央さんの写真作品、ロベール・カエンさんの映像作品が展示されている。2階の展示作品「仮想空間」を制作したカンタン・ルフランさんは高崎に1カ月間滞在して作品づくりに取り組んだ。グラフィックデザイナーのマレーヌ・ジェゼケルさんとのコラボレーション作品となっている。
3階は「日常にひらくささいな可能性」をテーマに、原友香利さんの作品が5つの部屋で展示されている。生活の中で誰もが経験することを身近な品物で表現し、発想のおもしろさと詩的な世界を感じる空間を演出している。
自由な発想でまちなか空間に置かれたアート作品を楽しめるのが、この展覧会のおもしろさだ。入場は無料。開館時間は午後1時から午後5時30分。
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