トンネル内でしょうゆを長期熟成
(2021年10月11日)
有田屋が190周年事業
天然醸造醤油蔵元の有田屋(安中市、当主・湯浅康毅さん=ゆあさこうき)は、来年に創業190周年を迎えることから、記念事業として、碓氷峠の旧信越線のトンネル内で天然醸造しょうゆを熟成させるプロジェクトを計画し、10月11日に約300本のしょうゆをトンネル内に搬入した。
群馬県産大豆・小麦、国産塩を使用した純正醤油を専用のワイン瓶に詰め、通気性のあるコルク栓を使用して、瓶内熟成させようとするもの。
安中市、安中市観光機構の協力で、このプロジェクトが実現した。熟成用に選定した場所は、トンネル内の奥深い位置で、光が入らず真っ暗、温度・湿度が安定している。
熟成期間は一年で、群馬県立産業技術センターに依頼し、定期的に熟成度合を計測する。
このプロジェクトは当主の湯浅さんが以前より構想してきたもので、「トンネル内でのしょうゆ熟成は県内初めてだと思います。トンネル内は醸造にちょうど良い環境で、熟成による味わいの変化を調べていきたい」と話す。
1年かけて熟成させたしょうゆは、有田屋190周年を記念し「碓氷隧道仕込み天然醸造しょうゆ」として発売を予定している。価格は未定。地域のブランディング向上も狙い、売り上げの一部を、碓氷峠の保存整備に役立ててもらう考えだ。
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