ウィズコロナ・アフターコロナの企業づくり(2)
(2021年07月30日)
挑戦をカタチに
株式会社群馬総合土地販売
物件検索が主流に リモート内覧も実施
インターネット活用は必須に
新型コロナウイルスの飛沫感染防止のため、接触や対面を避け、ビジネス・生活などあらゆる局面でインターネット利用が拡大している。コロナ禍の外出自粛・働き方改革で、通販や動画配信サービス、宅配事業が伸びたとされている。また、スマホやタブレットなどによるリモート会議ツールが普及し、リモートワークや顧客との商談などに用いられている。
不動産業ビジネスのインターネット活用について群馬総合土地販売に話を聞いた。
群馬総合土地販売のホームページを見ると、「来店不要!WEB接客・WEB内見できます!」というバナーが目に入る。
部屋探しというと、以前は現地の様子に詳しそうな不動産業者を見つけて、その業者が管理している物件を紹介してもらう方法だったが、今はインターネットの物件情報サイトで検索して、メールで問い合わせる方法が主流だという。年明けから3月、4月の繁忙期は対応に追われるそうだ。
WEB接客・WEB内見が普及
物件情報サイトで気に入った物件が見つかったお客様だけでなく、物件の候補が絞れていないお客様については、ウェブで物件の紹介・案内ができる。希望する地域や予算、周辺環境、条件などを伺い、専用のシステムで地図や建物の外観、間取りの画像など物件情報を画面に表示して紹介するので、リモートでも来店と同じ情報を提供できる。
WEB内見は、日時を決め、ウェブ会議のツールを使ってスタッフが部屋の内部を映しながらリアルタイムでやりとりをする。遠方から転居されるお客様は、内見のために現地に行く交通費や時間の負担があり、WEB内見はメリットが大きい。コロナ禍では感染リスクを避けることもできる。
同社の永井さん、歌書さんによれば、窓から見える景色や周辺の様子を見たいという要望もあるという。こうした情報は、物件の写真だけではわからないので、入居に向けた判断に大きなプラスとなる。タブレットを持って物件の周辺を映し、独り言のようにお客様に説明しながら歩き回ることもあるそうだ。WEB内見は、お客様を同行する通常の内見よりも時間をかけるという。
WEB内見のお客様も、最終的には実際に現地を訪れてから契約を決めるケースもあるという。
「IT重説」も追い風に
情報サイトによる物件探しや相談・内見・重要事項説明(以下、重説)など業務のオンライン導入は、以前から進んでいたが、コロナ禍によって動きが加速した。
宅地建物取引業者は、売買契約・賃貸借契約に先立って、買主・借主に対して契約上の重要な事項を法律にもとづいて説明する義務があり、従来は対面で行う必要があった。実験期間を経て、リモートによる重説が本格運用となったことから、書面も電子交付が可能になった。お客様に来店してもらう必要がなくなり、「重説のIT化によって不動産業のデジタル化が加速している」と川本会長は語る。
株式会社群馬総合土地販売
川本 裕明 会長
高崎市羅漢町37
TEL:027-323-0021
高崎商工会議所「商工たかさき」2021年6月号