人生の節目を刻む手作りジュエリー
(2020年12月31日)
LA CHOU CHOU(ラ・シュシュ)
祖母の形見や母親から譲り受けた大切な指輪を、エンゲージリングやベビーリングに再生したい。そんな素敵な願いを叶えてくれる、ジュエリーリーフォーム&リペアの『ラ・シュシュ』。
地元はもちろん東京や神奈川をはじめ関東甲信越エリアからのお客様が多く、4〜5時間かけて作ったリングを手に、満面の笑みを浮かべるカップルやファミリーの姿が、同店のホームページにあふれている。大都市からも足を延ばすお客様が多い理由には、ジュエリーのリフォームができる店舗の希少性が挙げられる。
「18Kは純金の含有量が75%。残り25%の混合物の成分を見極められないと再利用することができません。技術や知識のある彫金師でないと難しいうえ、効率重視の時代にその育成は困難。今後はサイズ直しも難しくなってきます」と平尾利政さんは説明する。
金属の加工法には、高温に熱した金属に圧力を加え成形する「鍛造」と、高温で液体化した金属を型に流し込んで冷やして固める「鋳造」がある。「市販の指輪の約95%は鋳造です。CADで図面を作成し3Dプリンターで型を製作したら、鋳造業者に依頼すれば量産可能です。当店はすべて受注生産で、店内の工房でお客様のご要望に合わせて対応しています」と話す。
また、ゴールドのカラーが独自開発のものも含め8色と豊富なところも同店の魅力だ。
金はあと20年もすれば枯渇するといわれ、限りある資源を大切にしたいというエシカルな視点からも、リフォーム需要は増加しそうだ。「家庭に眠る金を再利用し、血縁をつなぎ人生の節目を祝う心を刻むジュエリーは、同時に家族のストーリーを紡ぐ宝物」と、平尾さんは人生に寄り添うジュエリーの大切さを伝えている。
同店では、人工骨などに用いられるレアメタルの一種〈タンタル〉を素材に、金属アレルギー対応の結婚指輪づくりも行っている。しかも、自社開発の機器でタンタルの表面を陽極酸化処理することで、光の屈折を利用した着色に成功。虹の7色なら再現できる。また、タンタルの陽極酸化の商品化は国内初の快挙。
LA CHOU CHOU(ラ・シュシュ)
彫金師・平尾 利政 さん
住所:高崎市上並榎町73-3
TEL:027-367-8800
営業時間:10:00〜18:00 定休日:火曜
高崎商工会議所『商工たかさき』2020年12月号