村上鬼城賞・全国俳句大会受賞者発表
(2020年10月27日)
全国から秀句が集まる
村上鬼城顕彰会(会長・富岡賢治高崎市長)は、令和2年度の村上鬼城賞(第33回)・全国俳句大会(第34回)の受賞者をこのほど発表した。
この大会は、高崎が生んだ俳聖・村上鬼城の偉業を顕彰することを目的に開催されている。鬼城50回忌にあたる昭和62年から始まった。
村上鬼城賞は、前年度に俳誌等に発表した俳句30句を一作品として応募するもので、186作品から飯塚柚花さんの「満月の後ろ」が選ばれた。飯塚さんは昨年は佳作に入賞し、連続受賞で実力を示した。佳作の工藤弘子さんも2年連続の入賞となった。
長きにわたって俳句を追求する人に贈る鬼城榠樝賞は103歳の山口博さんが受賞した。
全国俳句大会には1466句の応募があり、俳句界を代表する16人の俳人に選考を依頼し、優秀作品から群馬県知事賞に髙田紀子さんの作品が選ばれた。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、9月の鬼城忌に合わせて予定されていた授賞式は中止となった。
受賞者は次の通り。
第33回村上鬼城賞
応募数:186編(昨年度198編)
正賞
飯塚柚花「満月の後ろ」(群馬県)
佳作(3人)
工藤弘子「五番街」(群馬県)
武井禎子「ひとりはぐれて」(群馬県)
土方公二「遺品」(東京都)
新人賞
田口茉於「千の靴」(神奈川県)
鬼城榠樝賞
山口博「目覚めよし」(群馬県)
第34回村上鬼城顕彰全国俳句大会
応募数:1466句(昨年度1504句)
群馬県知事賞
無言館出でそれぞれの終戦日 髙田紀子(群馬県)
高崎市長賞
嘶きの嘶きを呼ぶ厩出し 田中修明(千葉県)
高崎市議会議長賞
遠足の太平洋へ帽とばす 小畑晴子(大阪府)
高崎市教育長賞
夕闇をしばらくとどめ白牡丹 高橋裕子(埼玉県)
村上鬼城顕彰会賞
白南風や男の子ばかりの濯ぎ物 土手晶子(山口県)
鉄橋を春の灯こぼしゆく列車 多胡たかし(千葉県)
山彦の声の老いたり敗戦忌 谷川治(東京都)
鬼城忌や三山見ゆる街に生く 高橋良子(群馬県)
田を植ゑて村ぢゅう水の匂ひかな 富所千草(群馬県)
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