「マスクを着けると口紅は着けない?」群馬県統計コラム
(2020年06月8日)
総務省家計調査資料より(令和2年4月 新型コロナウイルスの感染拡大により 消費行動に大きな影響が見られた主な品目など)
家計調査に見るコロナの影響
群馬県が群馬県統計情報提供システムに掲載している統計コラムで、令和2年6月は「マスクを着けると口紅は着けない」をテーマに、新型コロナウィルスの影響と家計について、統計データをもとに論じた。
総務省の令和2年3月、4月の家計調査をもとに「外食に関する支出が減少する一方で、パスタ、即席麺など保存のきく食品が増加」「チューハイ・カクテルが上昇しており、自宅で家飲みやオンライン飲み会をしている光景が目に浮かびます」と世情を分析した。
外食支出は食事代が4月が前年同月比63%減、飲酒代は90%減となっている。
学校休校や外出自粛は「鉄道や航空運賃、パック旅行費や遊園地入場料などの移動やレジャーに関する支出が大幅に減少する一方で、ゲーム機、書籍、インターネット接続料、運送費などが上昇」と家計に反映した。
旅行関係は、軒並み前年同月比90%減となっており、厳しさを示している。一方ゲーム機は3月に165%増、ゲームソフトは3月が157%増、4月が102%増となり好調な様子を示している。
ある知事の「このところ口紅をしないんですよね」発言を引いて「マスクや体温計など保険医療に関する支出が増加する一方で、口紅の支出が減少」とコロナの影響の側面をとらえている。
総務省の家計調査の増減率では、口紅は3月が前年同月比22%減、4月は同41%減となっていることが示された。
外出自粛で、自宅時間が長くなったことも、口紅の使用・消費の減少につながったかもしれない。
また労働力調査(令和2年4月)を引用し「就業者は 1 年前に比べ宿泊・飲食・サービス業を中心に 80 万人減少」「大幅に増えた 420 万人の休業者がこのまま解雇されれば、失業率は一気に跳ね上がるため、しかるべき雇用対策が求められています」と警鐘を鳴らす。
「新型コロナウィルスの感染拡大により、世界中の人々の生活様式、働き方、考え方がひっくり返ろうとしています。これからどうなるのか、そして、どうするのか―。(中略)現状を映し出す統計調査の重要性は、このような時だからこそますます高まっているのです」と締めくくっている。
群馬県統計コラムは下記から
https://toukei.pref.gunma.jp/gtt/column/index.html
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