国分寺・国分尼寺の最新調査結果
(2019年09月13日)
県と高崎市がダブル発表。15日に現説
群馬県教育委員会文化財保護課は上野国分寺の第2期調査(平成24~28、30年度)結果について、周囲を区画する土塀(築垣=ついがき)の下層から掘立柱塀の柱穴が発見されたことなどを発表した。
また高崎市教育委員会は、上野国分尼寺の伽藍を形成する回廊の北西角となる礎石の発見などを発表した。
県教委、市教委ともに発掘現地を9月9日に報道機関に公開した。
県教委が今回発表した調査内容は、寺院の周囲を区画する土塀(築垣ついがき)の基部が南辺東側で確認され、築垣の下層から掘立柱塀の柱穴が発見された。土塀の築垣が作られる前に、木製の掘立柱塀があったことがわかった。また塔や金堂などの基壇(土台)を造るために掘られたものと考えられ土採り穴が発見された。
また築垣に沿って溝が発見され、築垣が崩壊した後に溝で区画していた(おおむね10世紀頃)ことがわかるなど、上野国分寺の区画の変遷が明らかになった。
高崎市教委は上野国分尼寺の発掘調査を東国分町で行っており、これまで尼坊跡などの成果が得られている。平成29年度には国分尼寺の重要施設である金堂を巡る回廊の東南の角が発見されたことに続き、今年度は回廊の北西の角が発見され、回廊のエリアや金堂の位置を推定する手がかりを得た。
上野国分寺、上野国分尼寺ともに9月15日に現地説明会が同日開催される。
上野国分寺の説明会は11時・14時・16時の3回(1回30分程度)、ガイダンス施設「上野国分寺館」前広場集合。
上野国分尼寺の説明会は10時・13時・15時。発掘現場近くに駐車場。
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